――お笑い芸人の世界も、一歩間違えば「パワハラ」という事例や、「働き方改革」から外れていることもあると思いますが、そのあたりで「最近変わってきた」と感じる部分はありますか?
パワハラはねぇ、やっぱり若い子とかは(この業界に)慣れていないから嫌がるんじゃないですか。前に聞いた話だと、叩かれたことがないから「ツッコまれるのも嫌だ」って子もいるみたいで。若い漫才師たちはツッコミで頭叩くのも少なくなってますよね。
でも、この世界は縦社会だからパワハラもしょうがないと思いますけどね(笑)。全然そんなの関係なしに行きますから。「それが嫌なら辞めればいいんだよ」っていう。
我々はサラリーマンじゃないから終身雇用でも何でもないし、そういう縦社会で生きてきたから、「そこをみんなで気を付けよう」みたいな感じはあんまりないですよね。
どちらかと言うと、若い子の中で変わった子が増えましたよね。でも、そういう子たちはどうせ3年くらいで辞めるってことを、先輩たち含めてみんな分かっているんですよね。
僕たちの頃にもそういうのはあったから。何だかんだ言う奴は結局辞めるんですよ(笑)。何でかというと実力が無いから。結局芸人も実力社会だから、みんな結構ほったらかしにしていて。
でも僕らの時代もそうだったし、先輩たちの時代もそうだったって言うから、「あ~、実はそんなに変わってないんだな」と、この前芸人仲間とかとそんな話をしていましたね。
――ドラマでは、凜子や速見がそれぞれ上司に期待をかけられながら出世レースに挑んでいきますが、お笑いの世界でも、先輩にフックアップしてもらって世に出ていくという流れもあるかと思います。そうした関係性などを見ていて何か感じられたことはありますか?
やっぱり凜子という女性が、人間的に素敵なんだと思います。阿武隈や三代は、凜子が「出世したい」という凜子を応援するって言ってますから。
そう言っているのは、もちろん友達だってこともありますけど、人間的にもいい人なんだろうなと思いますね。三代だって、下手したら自分も出世したいかもしれないのに応援するんだから、それだけの魅力があるということなのかなと。
結局、人と協力しながら上に行く人って、器が大きいというか度量が必要だから、そういうのがある人間なんだなと思います。それは実社会でも一緒ですよね。
我々の世界でも、後輩を束ねたりするとどうしてもそこで人間力も要りますから。凜子は理想の人間かもしれないですね。
――最後に、視聴者の皆さんにメッセージをお願いします!
凜子という女性が、会社の組織の中でどう立ち向かっていくか。さまざまな問題が起きるんですが、凜子の仲間である三代や阿武隈が凜子をどう支えていくか。
そして、最終的には大きな戦いになっていくんですが、そこで我々がどう戦い、どういう答えが出ていくのかという、女性のリーダーの格好よさを見てほしいですね。
成功するのか失敗するのか本当にわからないですが、女性をリーダーとして仲間で戦っていくっていう、その姿を見てほしいですね。
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