「衛星放送協会オリジナル番組アワード バラエティ番組部門最優秀賞」 番組プロデューサーインタビュー「マキタスポーツさんとスージー鈴木さんが本気で泣くんです!」

2018/07/05 22:03 配信

芸能一般

――昔の音楽について、高橋さん自身はどう思われますか?


私が1980年代をリアルタイムではあまり知らない世代なので、2人の分析に関しては、お任せというか、だいぶほったらかしにしています(笑)。でも、もともと私は音楽が好きで、この業界に入って最初にADとして関わったのが“懐かし系“の音楽番組だったんです。そこでかなり昔の音楽を知り、素敵だなと感じることができました。3年間関わりましたが、音楽番組にはもう一度どこかでチャレンジしたい、そこに視聴者の音楽的見方を拡張させられる要素も盛り込められたらいいなと思ってきました。

――「若者切り捨て番組」とマキタスポーツさんがおっしゃっていますが、ターゲットを限定した番組なんでしょうか?


1980年代に限定してマニアックな見方をしていますが、実は多くの人に向けて作っている番組なんです。1980年代の歌謡曲が素晴らしいということを伝えたいのはもちろんですが、曲に隠された音楽的仕掛けにも踏み込んで、その理由を分析していくというところまで私たちは伝えていきたい。そういったところまで踏み込むと、20代の人でも30代の人でも面白いと思いますし、また1980年代の歌謡曲だけでなく、1970年代の洋楽でも、1990年代の小室哲哉さんの音楽でも同様にできると思うんです。

「万人が面白いと思える番組にしたい」と語る高橋良美プロデューサー


――音楽番組としてだけではなく、バラエティーとしても楽しめるような番組作りを意識していますか?


はい、意識しています。マニアックなことをやっていても、万人が面白いと思える番組にしたいとディレクターともよく話をしています。ですから懐かしさだけが中心になるテーマは選ばないよう気をつけています。「時代を知っているから面白い」だけでは若い世代は弾き出されてしまいますから。たとえその時代を知らなくても面白くなるような番組作りを一番心掛けています。

――台本はあるのですか?


テーマと大筋の流れだけ演出側で決めて、曲選びや音楽分析で何をしゃべるかは安心して2人にお任せしています。宿題が多い番組でもあるんですが、テーマに沿ってよく予習をして来られます。ですから2人ともとにかくよくしゃべりますね。打ち合わせでもしゃべり、本番でもしゃべり、収録後でもしゃべりまくるんです。2人で音楽の話ができるのが楽しくてしょうがない感じなんですよ。ある時、本番でしゃべりすぎて、放送枠に収まらなくなってしまったんですが、それをマキタさんが「ノーカット版でやろうよ」と言い出して、急遽、1時間の特番を作ったこともありました(笑)。