山崎賢人「ピュアな主人公」と小児外科の「優しいまなざし」…「グッド・ドクター」の描く世界とは

2018/07/12 09:25 配信

ドラマ

一人でも多くの子どもを大人にしたい…山崎賢人演じる湊の魅力(C)フジテレビ


山崎賢人(※「崎」は正しくは「立さき」)が主演するドラマ「グッド・ドクター」(毎週木曜夜10:00-10:54※初回は夜10:00-11:09、フジテレビ系)が12日、スタートする。山崎は、本作で医療ドラマに初挑戦。舞台はこれまで描かれることが少なかった「小児外科」の現場で、主人公は自閉症スペクトラム障がいとサヴァン症候群の青年だという。これまでに類を見ない背景を持つ“新しい医療ドラマ”の形とは。

主人公・新堂湊という人物


山崎演じる新堂湊は、小児外科で働くことになったレジデント(後期臨床研修医)。驚くべき記憶力の持ち主で膨大な医学書をすべて暗記し、医学部も首席で卒業。医師としての知識量は驚異的だが、自閉症スペクトラム障がいを持ち、コミュニケーションに難しさを抱えている。

湊の強烈な個性は、12日放送の初回、序盤から大いに発揮される。

まずは冒頭。街なかで子どもが巻き込まれる事故に遭遇した湊は、膨大な知識の中から情報をたぐり寄せ、ボールペンやカッター、ストローなどを使い、てきぱきと応急処置。鮮やかな手さばきが、見る者を惹きつける。

続く病院の初出勤シーンでは、先輩医師や患者の母親たちに“空気を読まない”発言を繰り返す。周囲をいら立たせる湊だが、当の本人は、相手がなぜ怒っているのかわからない。客観的エピソードを重ねて、発達障害の人々が抱える“困り感”、ドラマで湊が向き合うことになる“葛藤”を提示していく。

共演者も絶賛する山崎賢人の魅力


山崎は、医師役、自閉症スペクトラム障がいの役柄ともに初挑戦。塗師や足袋屋、ホスト、調律師などさまざまな役柄を経験してきた山崎にとっても、今回の役どころは大きな挑戦だ。

サヴァン症候群という設定のため、膨大な医療の知識をコンピューターのように早口でよどみなく口にする。さらに、障がいを持っているため口調にも特性が現れる。非常に努力が必要な役どころだ。

そんな湊を演じるにあたり、撮影前からセリフの言い方やしぐさ、表情までスタッフと細かく話し合いを重ね、入念に役を作っていった。番組スタッフによると、医療ドラマ特有の膨大なセリフの中でも緻密に役を演じあげている山崎に、共演者も驚きを隠さないという。

山崎自身は湊について、「本当にまっすぐで、子どものような気持ちを持っていて、ピュア」だと語る。

「一人でも多くの子どもを大人にしたいという、湊のそのピュアな気持ちは絶対ブレない。それがあれば大丈夫かなと思っているんです。といっても、まだ小児外科医になりたての1年目なので、気持ちだけじゃどうにもならない。あとは、障がいがあるがゆえの“人とうまくいかない部分”をどうしていくかっていうのが難しいですね」。山崎自身、手探りで“湊”というキャラクターと向き合っている。

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