――最初は、ビルドの敵として登場しましたけど、悪の演技で意識した点は?
水上:う~ん、どこまで考えていたのかなぁ。確かに、最初はヒール的存在だったから、当然意識していたと思います。でも、今は全然環境が違いますからね。
武田:僕ははたから見ていて、幻徳は何というか“もがきながら必死に生きている”ような気がして。あえて、悪に染まろうということではなく、「こうやって生きなきゃいけない」と自分に課しているのかなと。だから、悪者になってやろうというものとは違うのかなって思います。
水上:そうかもしれないね。
武田:ものすごく、つらいものを背負わされていますよね。
水上:幻徳は、登場人物の中で一番真面目な人間のような気がします。そういうところが、笑えたり、みじめに見えたらいいのかなって。とても人間っぽい人物です。
武田:確かに、人間臭さのようなものは感じますね。僕は一海を演じる時に、仲間のため、故郷のためという部分を非常に意識しました。あまりにも、仲間に対して固執している部分があるなとは思うんですけど、それが一海という人間なのかなと。僕自身も下町出身で、仲間意識や地元を大事にしたいという思いが強いので、一海とシンクロする部分があるんです。だから、自分が普段思っていることを役に投影していければいいなと思いながら演じています。
(大人対談後編へ続く。7月26日[木]掲載予定)
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