「この二人にしかできない」武田航平と水上剣星が語る“ビルド”芝居の裏側―「仮面ライダービルド」“大人”対談(後編)

2018/07/26 10:00 配信

映画 インタビュー

武田航平と水上剣星(写真左から)の「仮面ライダービルド」“大人”対談後編!撮影=阿部岳人


8月4日(土)公開の映画「劇場版 仮面ライダービルドBe The One(ビー・ザ・ワン)」「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film(アンフィルム)」。「ザテレビジョン」WEBでは本作を特集し、同作品のキャスト陣同士によるシャッフル対談インタビューなどを連続掲載中だ。

今回は“「ビルド」大人対談”と題して、「仮面ライダービルド」からライダーの2人、仮面ライダーグリス/猿渡一海役の武田航平と、仮面ライダーローグ/氷室幻徳役の水上剣星が登場! 後編では、信頼し合っているからこそ楽しめる“アドリブ合戦”にまつわるエピソードなどを聞いた。

(7月22日掲載の前編より続く)

――お二人の、会話で魅せるコミカルなシーンも見ものですね。

武田:今回の劇場版でも、大人のお遊びを楽しんでいます(笑)。

水上:航平くんが入ってきてから、アドリブがね…。

武田:アドリブが、何ですか?

水上:航平くんは“アドリブ先生”なんですよ(笑)。

武田:“先生”なんかじゃないですよ(笑)。

――アドリブはOKな現場なんですか?

武田:アドリブって、すごく面白いと思われたりする一方で、実は非常に脚本家さんへの裏切り行為であったり、流れを乱すものではあるんです。

水上:それはあるよね。

武田:ただ、僕が思っているのは、監督が何人もいて、時に台本が直前に上がってくるという状況の中で何が一番信じられるかと言ったら、役のことを誰よりも知っているのは自分だということ。なので、一海だったらきっとこんなことを言うだろうなって、ちゃんと理論立てて感情や言葉を発動させていけば、アドリブは全く問題ない。それが、仮面ライダーシリーズの良さでもあると思うし、自分の中から出てきた言葉がそのまま脚本に反映されることもあったりするので。

だから、幻徳のことを「ヒゲ!」って呼んだのも「ここだ!」って思ったから(笑)。国をまとめられるのはオヤジさんだけじゃないだろっていう、一海なりのエールなんです。クヨクヨしてんじゃないよっていう叱咤激励ですよね。その後に、剣星さんからは「じゃがいも!」って返ってきましたけど(笑)。

水上:実際、あんな風に言われてうれしい幻徳もいるんですよね。

武田:かなりのぶっこみでしたけどね(笑)。

水上:ずっと、リハーサルでは言ってなかったんですよ。ドキッとしました。

武田:本番直前でしたよね。

水上:自己満足で言っているだけのアドリブじゃなくて、しっかりと成立するものを入れてきてくれるので作品としてもちゃんとレベルアップすると思うし、見ているお客さんにも喜んでもらえるんじゃないかなと思っています。

武田:あえて笑わせるようなシーンを作る必要はないんです。真剣に一生懸命やっていることがおかしくて、思わずクスッとしてもらえたらうれしい。僕もずっと俳優業をやってきて、そういう部分を理解している人に対してじゃないとアドリブを言えないことは分かっていて。だからこそ、ハリウッド式の芝居をする剣星さんには思いっきり甘えられるんです。

――そこに“ハリウッド系の芝居”の話がつながるんですね。

水上:ありがとうございます(笑)。

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