吉岡秀隆が念願の金田一耕助役に初挑戦!

2018/07/25 07:30 配信

ドラマ インタビュー

吉岡秀隆は念願の金田一耕助役に「ついに金田一来た!」と喜びを語る(C)NHK


金田一という役は懐の広い役


──さきほどお話に出たデビュー作での思い出や思い入れはありますか?

その頃は小学校1、2年生の頃でした。監督に「泣きながらこっちに走ってくるんだよ」って言われて、何度もやった覚えがあります。

公開の時には映画館の扉が閉まらないくらいたくさんの人が見に来ていたのを覚えています。家族で通路に座って、僕は母か父の膝の上で見ていました。「ただたたりじゃ~!」の一言が強烈に怖かったことも覚えていますね。

なんとなく渥美さんが金田一を演じられた年齢よりも前に演じたいという思いがあったので、たった1年だけですが、それは叶えられてよかったと思っています。

オファーをいただいた時、吉田監督のお名前を聞いて「富士ファミリー3」があるのかと思ったんです。本当に突然金田一役がやってきたので、不思議な縁を感じますね。

──金田一を演じきって、渥美さんに近づけたという感覚はありますか?

全然近づけないですし、近づこうなんてこれっぽちも思ってないです。

渥美さんが金田一を演じられたのは「八つ墓村」で、「悪魔が来りて笛を吹く」(1979年)では西田敏行さんが演じられていたんですよね。

僕は西田さんもとても尊敬しているのですが、西田さんも同じようなところで悩みながら演じられていたのではないかと考えると、すごく勉強になりました。

そういう意味で金田一という役は、一生懸命やれば誰が演じても受け入れてくれる、懐の広い役なんだなという感じました。

──演じる上で悩んだという部分を具体的に教えてください。

金田一が謎解きを頼まれ、館に入ってしまうことによって生まれてしまう新しい悲劇もあるので、金田一さえ居なければということは思いました。それは西田さんも僕と同じように感じたのではないかと思います。

あとは“金田一だからこそ”と意識すると、それこそ監督が嫌がっていたコスプレみたいになってしまうという状況に精神的にもなってしまうような気がしました。

金田一の“振り”をするというよりは、人間性を持ってこの事件を解いていきたい、誰かを助けたいという思いに重点を置いて演じました。

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