続けて綾野が解説する印象的なシーンは、第2話で繰り広げられた、かたせ梨乃演じる太陽ベッドの中森社長との対決。
第2話で登場したかたせ梨乃さん演じる『太陽ベッド』の中森社長。鷲津がどれだけ理詰めで攻め、知らしめ、ひれ伏せさせても、最後の最後まで中森社長の内省から何かが失われることはありませんでした。かたせさんの中森社長の中に、とても大きな“女性の覚悟”というものが見えたんです。それは、母親であるということ。中森社長には伸彰という息子がいる。やはり母である強さというものを秘めていたように思いますし、それを撮影している中で強く感じました。経営者として戦う中森社長の中に、母として全うする姿が見えた。描かれてはいないのですが、僕はそれを感じていました。ですから、『太陽ベッド』の社長としては鷲津に敗北しましたが、母親としては圧倒でした。今でもその感触は残っています。
かたせさんとの撮影は、ひと言で言うと“スリリング”でした。かたせさん自身はとても艶やかでチャーミングな方なのですが、お芝居が始まると別人。しなやかな余裕もお持ちなんです。
中森社長が去り際に鷲津の足を踏んでいく、という場面があったのですが、あれはかたせさんのアドリブです。鷲津のパーソナルスペースにあっという間に入られ踏まれました。そういった瞬間の連続のお陰で、鷲津の強度が増したと確信しています。
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