清原果耶「知ることで、考えが広がる」「透明なゆりかご」で気付いた“日常の奇跡”<後編>

2018/08/11 08:00 配信

ドラマ インタビュー

沖田×華の漫画作品を原作にしたドラマ「透明なゆりかご」(毎週金曜夜10:00-10:45、NHK総合)。

同作は、主演を清原果耶が務め、小さな産婦人科医院で看護師見習いとして働く主人公・アオイの視点から、産婦人科の“光と影”を映し出している。

アオイは、少しずつ成長しながら、純粋で真っすぐな言葉で周りの人々に“何か”を与えていくキャラクター。

本記事では、そんなアオイを演じる清原自身の幼少期の話や、劇中の特別なシーンについて語ってもらった。

アオイ(清原果耶)に、優しく接していた妊婦・町田真知子(マイコ)が第4話で亡くなる(C)NHK


ひとえに「私はこういうお母さんになりたい」とは言えないと思います


――今回のドラマに出演するにあたって、ご両親に清原さん自身の子どもの頃について聞いたりされましたか?

しなかったですね(笑)。

でも、普段から私の子どもの頃のことを話してくれる両親なので、台本を読みながら「そういう話もしてたな」と両親の話を思い出すこともあります。

すごいアクティブに走り回っていたそうで、「元気で、手のかかる子だったよ」と言われました(笑)。

――この作品では、さまざまな“母親像”が描かれていますが、清原さんはどんな“お母さん”になりたいと思いますか?

自分の母親を見ていても思っていましたが、この作品を通して改めて「お母さんって大変なんだな」と思うようになったんです。

人それぞれに色んな価値観や考え方があって、劇中では「こういうお母さんになる“はず”だったのに」という思いをする方のことも描かれているので、ひとえに「私はこういうお母さんになりたい」とは言えないと思います。

もちろん願望として、そういう気持ちを口に出すことは悪いこととは思わないんですが、私は、簡単には言わないようになりました。

子どものために出来ることは、本当にその状況になってみないと分からないですし、「どんなお母さんになりたいか」とは正直、今の私には簡単には言えないです。

――そんなふうに、このドラマで価値観が変わったことも多かったんでしょうか。

そうですね。

私が生まれたこと、そしてこういう仕事をして、生活していることも全て奇跡なんですよね。

毎日充実した時間を送れていることや、実家の家族が私を心配して連絡してくれることがありがたいと感じるようになりました。

そういうことが当たり前に存在する日常になってしまっていたことに気付けたので、すごく良かったなと思います。そういう時間が自分の中で持てるようになったので、人としても成長できた気がしています。

このドラマを通して、出産だけではない事実をたくさんの方々に知ってほしいという思いがすごくあります。知ることで、考えが広がると思うんです。

実際に私は考えたり、思い悩むようになったので、そういう時間をドラマをみた人にも作ってもらえるようになったらいいなと思います。

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