2018/08/09 07:00 配信
今、ダンスシーンだけでなくエンタメシーンからも注目を集めているダンスアーティストグループのGANMIが、2回目となるワンマンライブ"TOKYO GANMI SITE vol.1"を7月30日に渋谷O-EASTで開催した。4月にチケット代無料で開催された初のワンマンライブから約3ヶ月。今回は有料で開催し、会場のキャパシティを倍以上にして挑んだワンマンライブに、超満員の観客が駆けつけた。映像、ダンス、メンバーの個性、音楽、企画、サプライズゲストなど、前回を超えるボリュームでGANMI流エンターテイメントを届けて、ライブ終了後には、Twitteで「#TOKYOGANMISITE」がトレンド入りをする大反響を生み出した"TOKYO GANMI SITE vol.1"。ダンスを踊るのではなく、届けたいと語るGANMIが見せたエンターテイメントライブの模様をレポート!
渋谷O-EASTに入るとすでに会場は超満員のファンで埋め尽くされ、ライブの始まりを心待ちにしている声が聞こえてくる。その中には赤・白・ネイビーのGANMIオリジナルライブTシャツを着用しているファンも大勢いた。スクリーンにカウントダウンが表示されると、観客のカウントを受けてライブがスタート!
GANMI扮する17人のヒーローたちが躍動する映像が流れると、ステージにヒーローポーズをキメたGANMIが登場。割れんばかりの大歓声を受けながら、ダンスパフォーマンスを立て続けに披露した。
キャッチーな振付もあれば、ドープなHIPHOPもある。17人の大所帯を生かした構成やフォーメーションの変化は、目で追えないほど豊富なバリエーションを展開。客席からメンバーが登場するといったサプライズも有り、観客のボルテージは一気に最高潮に!照明を利用した振付やヒーローを意識した衣装、スーパーマンの飛行シーンをルーティンで表現する演出なども、彼らのこだわりを感じるものになっていて、GANMIだからこそできるライブパフォーマンスになっていた。
ここまでの流れで感じたのは、GANMIのアーティスト性だ! 凝った映像に圧巻のライブパフォーマンス、GANMIオリジナルTシャツを着て応援する大勢のファン。この光景はアーティストライブとなんら変わらない熱量と言っていいだろう。最近では、w-inds.が認めるダンス&ボーカルグループを集めた"w-inds. Fes ADSR 2018 -Attitude Dance Sing Rhythm-"に、ダンスクルーとして出演していたGANMI。有名アーティストも目をかけるGANMIのエンターテイメントをのっけからステージで見せつけてくれた!
GANMIのライブは企画性の高いパフォーマンスも魅力の一つ。映像に出てくる動物のアニメーションに合わせてアニマルコスプレをしたメンバーが、映像とシンクロして踊るパフォーマンスは、子供受けを意識している部分もあったのだろうか。ダンスエンターテイメントを幅広い人たちに届けるという使命を掲げている彼らであるが、地域という横幅だけでなく、年代という縦幅も意識していることを感じさせたパフォーマンスだった。
続いて、披露されたのは前回の続編企画となる"ぷっちょダンスバトル"前回、ぷっちょを勝手に食べたことで起きた抗争をダンスバトルで決着をつけたYU-KIとKazashi。二人が仲良くぷっちょを食べていると、今度はkooouyaとSuGuRuのイケメンコンビにぷっちょを食べられたということで、2対2の抗争へ。レフリーShunのおもしろいバトルさばきもあり、バトルショーケースと呼びたくなるような観客を楽しませるダンスバトルで会場を熱気に包みこむ。観客の声援に委ねられた勝敗は、イケメンコンビが勝利を飾った。
会場の興奮が冷めやらぬなか、MCで学校の話題になると、そのまま映像は学校のシーンへ。ケンゾー先生と16人の生徒たちによるGANMI学園が開校した。机を使ったダンスパフォーマンスや、数学や音楽といった教科に合わせたコント入りのダンスパフォーマンスでエンタメ性の高いステージングを見せる。そして、ここでGANMI初となるコンテンツが投下された。
クラスのスクールカースト上位と思われる男子グループから、地味なやつらと陰口を叩かれている冴えない男子グループ。別名"ポンコツプロジェクト"と呼ばれるメンツが、「僕たちだって目立ちたい!」という言葉をきっかけにオリジナルラップでダンスパフォーマンスを披露。『ガンミしろ!』と名付けられたこの楽曲。実はGANMI初となるオリジナルソングなのだ。ダンサーが自分たちの楽曲を制作してもらい、ライブで披露する。ありそうでまだあまり開拓されていない領域をこの場で切り開いていた。
さらに、この日一番黄色い声援を獲得していたのが、SUN-CHANGとKENZO MASUDAによる保健室のシーンだ。前回、美人CAとして女装パフォーマンスを見せたKENZO MASUDAが、今回は保健室の女神"けんこ先生"として登場。保健室に運ばれたSUN-CHANGと過激なパフォーマンスを繰り広げる。Trey Songzの『slow motion』をBGMに、生徒の体を艶かしい手つきでなぞるけんこ先生と、エロい雰囲気にシャツを脱ぎ肉体美を見せるSUN-CHANG。二人のやりとりを目撃した観客からは歓喜の黄色い声援が飛びかっていた。
このネタは、出演した二人とリーダーのYuta Nakamuraによって作られたとのことだが、この3人といえばX'RATED CREWである。意外な形でX'RATED CREWの新ネタがGANMIのライブで披露された。ここまでオリジナリティの高いネタを披露していたが、最後はスクールソングの定番である『学園天国』で、煽りを入れつつ観客と一体化。どの年代にも馴染みがある定番を入れ込むセットリストもダンスを届けるGANMIらしい内容だった。
ライブも後半戦。もはやGANMIライブの定番になりつつある、WHITE JAMの『Birthday Song』を使用したダンスパフォーマンスのプレゼントを、この日誕生日だった観客をステージに招き入れてお祝いをするGANMI。ただ、サプライズはここで終わりではなかった。8月3日に誕生日を迎え、GANMIのディレクションをやっているSota Kawashimaに感謝を込めて、GANMIのメンバーがサプライズ演出を用意。
いつもは観客に行うバースデーパフォーマンスを彼にも行い、観客も『Birthday Song』を合唱して一緒にお祝いした。照れながらも嬉しそうなSota Kawashimaであったが、さらにここでサプライズが! なんと、WHITE JAMのSHIROSEとNIKKIが登場し、生で『Birthday Song』を熱唱。WHITE JAMとGANMIの関係性はファンもよく知っているためか、会場から驚きの大歓声と、両者の絆に感動する温かい声援の両方が送られていた。
そして、ライブも終盤へ。
「みんなのスーパーマンになりたい」という言葉から、Robin thickeの『Superman』でパフォーマンスを披露。バラードをR&B HIPHOP調に踊るパフォーマンスは、ここまで見せていたエンタメ性のあるパフォーマンスと打って変わって、純粋にダンスのみを見せることにこだわっていたのが印象的。GANMIの実力の高さを再認識する瞬間であり、彼らの根底にあるダンスと音楽が好きという気持ちが伝わってきて、非常にエモさを感じるパフォーマンスになっていた。最後は前回同様、GANMIにとって思入れ深い『Say My Name』を披露。ダンスで見せるGANMIのエンターテイメントは幕を閉じた・・・はずだったのだが、アンコール明けにさらなるサプライズが! なんと、ダンスボーカルグループ・Da-iCEの和田颯がスペシャルゲストとして登場。突然のビックゲストに大歓声を送る観客のリアクションを楽しみながら、和田颯、Sota Kawashima、KENZO MASUDAの3人によるNSYNCの『POP』を、ダンスパフォーマンスで披露した。このパフォーマンスは、GANMIの公式YouTubeチャンネルでも公開されているが、この日は3人だけでなくGANMIメンバー全員も途中で合流。スペシャルGANMIバージョンとして、この日しか見られないパフォーマンスで観客を盛り上げた。
すべてのパフォーマンスが終わると、ライブTシャツ対抗戦の結果発表へ。これは、この日のために制作された3色(赤、白、ネイビー)のGANMIライブTシャツの中でどの色が一番売れたかを競う企画。メンバーそれぞれ担当カラーが決まっており、一番売れなかったTシャツの色のメンバーは公開罰ゲームを受けるというものだ。
結果は白が一番売れず、白Tメンバーはビリビリペンや乳首を洗濯バサミで引っ張られるといった過酷な罰ゲームをステージ上で受けた。こうやって、ファン参加型の企画を用意して、一緒にライブを楽しもうというマインドもGANMIが支持される部分ではないだろうか。観客からも、ライブがまだ終わってほしくない。もっとGANMIを楽しみたいという想いがオーラとして出ていたように思う。そんな状況を予測していたかのように、GANMIから以下の重大発表が解禁された。
【1】12月27日に"TOKYO GANMI SITE vol.2"開催決定!
【2】8月30日にオフィシャルファンクラブ"ガンミ倶楽部"開設決定!
そう、GANMIとの時間はこれからもっと濃度を上げて楽しむことができるのだ。スクリーンにワードが映し出される度に大歓声に包まれる会場。「これからもGANMIと色々な景色を見たい」というのがファンの回答だろう。きっとそれはGANMIのメンバーも同じであるはず。最後にお互いのこれからを共有しあうことでライブは幕を閉じた。
その言葉通り、"TOKYO GANMI SITE vol.1"は、GANMIをガンミし続けるエンターテイメントライブになっていた。次回は会場を有楽町のHULIC HALL TOKYOに移し、初のホールライブに挑戦するGANMI。
次回はどんなダンスエーンターテイメントを見せてくれるのか楽しみである。
(取材・文●のざたつ)
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