日本を含む世界中で大ヒットを記録しているアメリカのドラマ「HEROES/ヒーローズ」。そのファイナルに当たる“ファイナル・シーズン”が、7月20日(火)よりCS放送の海外ドラマ専門チャンネル、スーパー!ドラマTVで放送がスタートする。今シーズンでは、時空間制御能力を操るヒロになんと死の予兆が! そこで、ヒロを演じるマシ・オカにインタビューを行った。
――ファイナル・シーズンでのヒロの見どころについて教えてください。
このファイナル・シーズンはシーズン1に続いて僕が一番好きなシーズンで、とてもいい出来になったと思います。特にヒロは今回、不治の病で余命数カ月と宣告されて生死を懸けた戦いを繰り広げるので、いつものおちゃらけたキャラクターとは違う、もうちょっと大人ぶったというか、死を覚悟した深いヒロが見られると思います。
――生死を懸けた展開だと知った時はどう思われましたか?
僕の中で一番大切だったのは、死を軽く扱わないことでした。これまでのシーズンでは、キャラクターが死んでもすぐ生き返ったりしたので、このドラマの中で誰かが死ぬことに対する意識が軽かったんです。でも今回は、本当にヒロが死を決断したんだったらそれを軽く見ない。本当に死の重みを感じさせないと視聴者の方には申し訳ないので、それだけは気を付けました。
――結末がどうなるかというのはマシ・オカさんの意見も反映されているんですか?
一応僕の思った結末は伝えました。最初は納得いかない結末だったので「これは絶対駄目だ」と言いましたね。結果、良い方に変わったんじゃないでしょうか。
――撮影時のエピソードや苦労したことなどがあれば教えてください。
ファイナル・シーズンで一番感じたのは初心に戻れたということでした。いつものコメディーのみのおちゃらけキャラクターに、深みと重みを加えなくてはいけなかった。その上で、やっぱりヒロのストーリーはホッと安心して笑えるものじゃなくちゃいけないので、そのバランスの表現が役者としては挑戦でしたね。感情的なシーンもあれば、そこから急にライトにしないといけない時もあって難しかったですけど、楽しかったです。
――ご自身でもドラマはよくご覧になりますか?
昔はよく見ていましたよ。日本のドラマも「東京ラブストーリー」('91年、フジ系)や「あすなろ白書」('93年、フジ系)などは見てましたね。でも今は制作側に立っているので、テレビを3時間見る暇があったら脚本を書いています。日本人の典型的なワーカホリックです(笑)。最近ではテレビは仕事目線で見てしまいますね。日本のバラエティーは考えないで見られるから息抜きになりますが、アメリカのドラマは息抜きにはならないので見るのが大変です。
――日本の“お笑い”がお好きだということが知られていますが、自分の芝居に影響している部分はありますか?
確実に影響は受けていますね。今はアメリカのコメディーにどうやって日本のお笑いを持ってこようか考えているんです。日本のお笑いってギャグが分かりやすいので、アメリカでも受け入れられるんじゃないかなと。アメリカの即興と日本のお笑いを融合させたもので、僕流のコメディーを作っていきたいなと考えています。
――吉本興業とのマネジメント契約を交わされたそうですが、今後の展望を教えてください。
俳優としてカメラの前に出るのも楽しいですが、やはりもっと皆さんとコラボレートしていきたいです。日本の文化をアメリカに持っていきたいという思いが強いので、両文化の懸け橋になれればいいですね。吉本とは、日本のバラエティーの素晴らしさをどうやって世界に羽ばたかせていくかという点で、一緒に仕事をしてお力になれたらいいなと思っています。僕がアメリカにいることによって、それでコミュニケーションのパイプラインが開くじゃないですか。アメリカの頭脳と日本の頭脳をくっつけて面白い化学反応ができたらいいですね。漫画であり、お笑いであり、邦楽であり、邦画であり、日本のコンテンツを守りつつ、どうやってコマーシャライズするか、僕のノウハウと経験で世界に羽ばたかせられたらと願っています。
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