「拝み屋怪談」主演・藤田富インタビュー「“頑張る”に取り憑かれているんですよね、僕」

2018/08/15 17:00 配信

ドラマ

「拝み屋怪談」主演の藤田富撮影=高橋慶佑/ヘア&メイク=樋口あきな/スタイリング=椎名倉平/衣装協力=Children of the discordance(シャツ)、HARIM(シルバーブレス)、Dr.Martens(シューズ)


郷内心瞳が、郷里・宮城県で“拝み屋”という仕事を営むかたわら見聞きした実話の怪異体験を書き上げた文庫「拝み屋怪談」。同シリーズがひかりTV・dTV チャンネルにて連続ドラマ化され、8月11日より配信スタート。主人公・郷内心瞳役として主演を務めるのはモデル・俳優の藤田富。「仮面ライダーアマゾンズ」に続く主演2作目となる本作で、拝み屋役に挑戦した藤田に、作品の魅力や役者の仕事への思いについて聞いた。

――撮影お疲れさまでした。クランクアップされた今の気持ちを教えてください。

正直大変でした。自分の出番の時は一日中撮影で、感情が盛り上がるシーンが多くて。初めてこんなに感情が常に乗っている現場にいました。でも、それを切らせなかったことによって、重要なシーンもできたのかなと思います。とにかく終わって満足しました。達成感というか。

――2度目の主演ということでどんな意気込みで臨まれましたか?

気合いを入れて、完璧にこなそうと思っていました。でも、徐々に体力的にも精神的にも自分が追い込まれていって。とにかく今出来る事をやろうって思ってやっていたら、いつの間にかやり終えることができたという感じでした。

――演じる上で苦労したところはありましたか?

霊が出てくるシーンは、後からCGを合成するので、何が見えるのか想像しなきゃいけなくて、架空のものに対しての表現というのが初めてだったのですごく難しかったです。

――役作りの面で大変だったことは?

最初台本をもらったときは、1話完結のオムニバス形式だと思っていたので、“淡々と依頼をこなす郷内さん”ってイメージだったんです。でも、しっかりオムニバスの中でもつながるものはつながっていて、12話の中で完結するようにストーリーが作られていることが分かって。後半からは自分との戦いみたいなものが始まったんです。僕が最初に想像していた郷内と、後半の徐々に壊れていく郷内が同じ人間だと思われなきゃいけないので切り換えというか、役を一貫させるのが難しかったです。

――なるほど。主人公“郷内”の魅力ってどんなところだと思いますか?

霊を払ったりする人って、霊を怖がったりしないものだと勝手に思っていたんですけど、郷内さんの場合、12話を通して恐怖と戦っていて。拝み屋でも、感情が爆発することがあるっていうのが、郷内さんの魅力なのかなと。人間らしいというか、それが現れた作品なのかなと思っています。

――KADOKAWAのホラー作品だと、貞子とか伽椰子とか、Jホラーの有名なキャラクターがいますが、郷内さんだったら祓えそうですか?

僕が演じる郷内さんだと、貞子はまず無理です(笑)。幼少期に貞子を観て震え上がって、トラウマみたいになって。井戸っていうワードも聞きたくないくらいです(笑)。

――では、他のホラー作品とくらべてここは負けないというところを教えてください。

4Kで撮られた作品ということもありますし、あと、リアルな人間の怨念とかを表現していて、本当にこの世の中に存在しそうな、リアルなホラー作品というか。自分の事のように共感できるリアルさが一番の売りだと思います。ふとしたときに、あれ、霊の仕業なんじゃないかな?って思うくらいの感覚が持てるんじゃないかって思っています。

――「生者も死者も分け隔てなく、悩みを祓い、無念を晴らし、始末をするのが拝み屋の役目である」とあるんですが、藤田さん自身が祓いたい悩みはありますか?

悩み…なんだろうな。なんか、人生に悩んでいて…。

キーワード

関連人物