2018年9月2日(土)RABことリアルアキバボーイズが主催しているアニソンダンスバトルの全国大会『アキバ×ストリート5』の名古屋予選が開催された。
名古屋での地方予選開催は今回で4回目の開催となるが、この4回目までの開催で東海のA-POPシーンは急激な成長を遂げたと言っても過言ではない。この日東海を中心としたA-POPダンサーは勿論のこと関東、関西からのエントリーもあり大会は大いに盛り上がりを見せた。そんな中注目はやはり前日に行われた東京予選のファイナリスト候補と呼ばれていたダンサー達が名古屋に参戦しにきたことだろう。
またバトルもフルトーナメントならではの波乱もあり、一回戦目から"にく vs μ(ミュー)"といったフィメール(女性)同士の対決は審査員の頭を悩ませた。選曲は「斉木楠雄のΨ難」OP2曲である「最Ψ最好調!」に乗せて先攻の「μ(ミュー)」が得意の新体操で会場をロックしたかと思えば、そこからの後攻「にく」の追い上げが凄まじく、オーディエンス、はたまたジャッジまでも巻き込み、1つのショーケースを見終わったような内容を展開。
また東海出身のA-POPダンサーの活躍も忘れてはいけない。「ハニー&ループスをかけてくれないとすねる」こと「たかちん」はKRUMPに乗せアニソンに対する愛をムーブで爆発させていた。「たかちん」は3年前に行われた名古屋のアキストをキッカケにダンス人生をスタートさせるなど、彼にとってこのイベントは原点でもあるだろう。
「YUTO=EVO Danceman」は最初から最後までキャラクターをぶらさず自身のDancemanスタイルで会場を幾度となく沸かせた。また「団長」のキャッチーで謎めいた踊りは会場に小さなブームを作ったりと個性派揃いが目立つ東海シーンであると強く感じた。
優勝候補の呼び声がもっとも高かったタット使いの「ネス」はその完成度の高さにオーディエンスは何回も魅入っていた。しかしその「ネス」の勢いを阻止したダンサーが今回当日エントリーで足を運んできた「SHINSUKE」だ。彼は前日の東京予選で敗退し今回の名古屋予選に急遽参戦を決めた。
準決勝"SHINSUKE vs ネス"では「SHINSUKE」が2ムーブとも見事なムーブを披露しそのまま決勝へと駒を進めた。
決勝戦のカードは"SHINSUKE vs クレヨンすかちゃん"と奇しくも前日の東京予選での敗退者同士のカードとなった。「クレヨンすかちゃん」は名古屋出身のダンサーであると同時に前回の名古屋優勝者でもあり、それだけに今回も絶対に負けられないといった表情だった。
決勝戦1ムーブ目、選曲は「ペルソナ4」OP曲「Pursuing My True Self」が掛かり先攻は「SHINSUKE」、後攻「クレヨンすかちゃん」と1ムーブ目はどちらも決めるところは決めファーストラウンドは互角といった印象、しかし2ムーブ目、選曲が「弱虫ペダル GLORY LINE」OP2曲「ダンシング」に変わると「SHINSUKE」が一気に加速を見せケイデンスを上げた。
そのまま「クレヨンすかちゃん」の追い上げが今一歩足らず、「SHINSUKE」が逃げ切る形となった。
見事優勝を果たした「SHINSUKE」の優勝コメントからは覚悟のような物を感じ、同時に大きな責任感のような物も感じた。恐らくこの大会に強い気持ちを持って挑んでいるのだろう。
これにて現段階で3つの予選大会が終了したが今のところファイナリスト達の顔ぶれを見る限り、今までのアキストとは全く違った流れになっていると感じる。残りの予選大会は大阪、福岡、北海道、前日予選と全く予想ができない今大会、見届ける価値は充分にありそうだ。
[優勝]SHINSUKE
[準優勝]クレヨンすかちゃん
[ベスト4]ネス、nanachi
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