――道重さゆみさんの「SAYUMINGLANDOL(サユミンランドール)」にも関わりがあるそうですが?
関わりというより、接点ですね。「SAYUMINGLANDOL」の原型って、私がドール役で出演した「ギア-GEAR-」(2010年・その後ロングラン公演)というノンバーバル演劇なんですよ。同じスタッフで作っていて、彼女から、「ギア」を見て、これがやりたいから「SAYUMINGLANDOL」を作ってもらったという話を聞いてびっくりしたんですよね。
私はさゆちゃんは芝居をやりたくない子だと思っていたんです。でも、「やりたくないとかじゃなくて、やりたいけど何か違うと思っていたんです」と聞いて、そういうことかと納得しました。「ギア」は台詞が一切ないパフォーマンスだけの特殊な舞台で、それをわざわざ見に行って「これがやりたい」と言える自己プロデュース能力はすごいと思いました。
歌ではなく芝居に行きたいと言った工藤(遥)、ダンスの道を選んだ鞘師にしても、17歳という若さで自分の人生をしっかり考えていて、すごい子たちだなと思います。後輩にそういう背中を見せる先輩もです。石田はさゆちゃんがいたから頑張れたと言っていたし、まーちゃん(佐藤優樹)はれいなちゃんに影響を受けているし、モーニング娘。のそういう関係は良いですね。
――ハロプロの中でも、モーニング娘。は特別な印象ですか?
こぶしファクトリーやアンジュルム、他のグループも総じてレベルが高いのがハロプロですけど、その中でもモーニング娘。はちょっと違うと感じますね。それはモーニング娘。の歴史によるところも大きいんじゃないでしょうか。モーニング娘。の中で成長できるかはその子次第ですが、見放されなければ先輩はちゃんと教えてくれます。先輩から後輩に、そうやって伝えてきた20年の歴史は特別だと思います。
最近は他のグループも新メンバーが入って繋がれていくようになったので、モーニング娘。みたいなグループがもう1つできていくと素敵だなと思います。個人的にはアンジュルムにそうなってほしいですね。あそこはモーニング娘。とは全く違うキャラ立ちが面白いグループですから。
【モー娘。舞台「ファラオの墓」歌唱指導・新良エツ子が推す革命を起こす可能性を秘めたメンバーとは? に続く。同記事は9月14日(金)朝11時配信予定】
新良エツ子……歌手・作詞家・歌唱指導。多くの歌声の使い分けを得意とし、舞台、ミュージカル、映像、様々なジャンルで活躍。幼少期よりクラシックバレエ・ピアノ・声楽なども学び、芸術への造詣が深く、ミュージカルやアイドルへの指導に定評がある。ハロー!プロジェクトの他、乃木坂46版ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」(作詞)、生駒里奈主演舞台「魔法先生ネギま!~おこちゃま先生は修行中~」(歌唱指導)など多くの作品に携わる。
取材・文:鈴木康道
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