若手芸人の新・登竜門!「有ジェネ」岡田純一氏が明かす有田哲平の“愛情”

2018/09/12 23:00 配信

バラエティー インタビュー

小峠英二の起用は、有田哲平の提案によるものだった(C)TBS


小峠英二の起用は、有田哲平の提案から


――「有田ジェネレーション」のお話もうかがいたいのですが、岡田さんは前身の「有田チルドレン」(2015年、TBS系)から携われていましたよね。

そうです。「『有チル』の形で、もう一回やろう」というのが、「有ジェネ」の始まりです。「有チル」は、有田(哲平)さんと若手芸人を発掘しようというコンセプトは最初から決まっていて、他の座組は有田さんに相談しました。

バイきんぐの小峠(英二)さんの立ち位置は、もともとアナウンサーの誰かをと考えていたんです。でも、有田さんから「アナウンサーには荷が重いんじゃないかな」「芸人はどう?」「小峠とか?」と言われ、小峠さんに決まった経緯があります。

――若手芸人にキレるというパターンは、そこから生まれたわけですね。

小峠さんのどんなにキツい言葉をいってもなぜかそこに優しさを感じさせるキレ様が好きだったので、「どんどんキレて壊してもらおう」という発想です。小峠さんのおかげで番組の色が出せたのかなと感謝してます。

どれだけスベっても小峠さんがキレれるころでうまくまとるので、オーディションから合格者を決定する会議でも「ちょっと心配だけど、小峠さんに委ねたら大丈夫だろう!」と出演を決定することもありました(笑)。

個性派芸人が次々と…


――確かに、ピン芸人の桐野安生さんをあれだけ面白く見せられるのって、この番組くらいかなって思います(笑)。

ホント、そうですよね。「ネタパレ」(フジ系)も担当していますが、そっちじゃ出せないけど、こっち(「有ジェネ」)なら出せる、面白くなるっていうのはありますね(笑)。

――コンビ間でラップバトルをする「ファンキージェネレーション」も人気企画ですね。

あれは、プレゼン大会でシオマリアッチが持ってきた企画です。僕もいつか芸人さんでラップバトルの企画をやりたいとは思っていたんですが、シオマリアッチが持ってきてくれて、有田さんも乗ってくれて、今では人気コーナーとなりました。

ただ、ラップバトルというよりはビートもクソもねぇ、ただのBGMをかけて罵り合う、「魂の削り合い」と呼んでます(笑)。

――最近だと、霜降り明星の2人から責められたインディアンスの木村さんが、感情むき出しとなった姿が印象的でした。

化けましたね(笑)。メンバーが輝く場面を作りたいと思っているので、木村くんの弾け方は嬉しかったです。みんなにスターになってもらいたい、それがみんなを選んでくれた有田さんへの恩返しにもなると思いますし。

今後の番組の展望は「続けていくことと、スターを生み出すこと」撮影=石塚雅人


有田の“愛情”にツッコみたくことも


――ところで、有田さんとメンバーは親しい関係なのですか?

仲いいですね。最近は収録が終わったあと、全員では行けないので何組か交代で一緒に反省会というか、飲みに行っているので、密な関係ですね。

――だから、なかなか下剋上バトルで入れ替えがなかったり、すぐに復帰したりするのでしょうか…。

そうなんです、有田さんが優しすぎるんです(笑)。愛情たっぷりなんですよ。僕らもツッコみたくなるんですが、「だって切れないよー」なんて言われて(笑)。

――そのへんは、完全に“ガチ”なんですね(笑)。

そうですね。台本も進行上のことくらいしか書いていないですし、やってみないと分かりません。番組初期からメンバーがいろいろ入れ替わっていますけど、面白い方が生き残れるというシステムでやってるので必然と生き残れる芸人さんの面白さが強まっていってます。

番組からスターを!


――そういえば、もりせいじゅさんが出演した際、「週刊ザテレビジョン」のページを使っていただきました。(自身の出演番組について、「有ジェネ」には触れず「おもしろ荘」と明記した記事)

そうでした(笑)。「これ(「有ジェネ」)出て、反響なかったんですもん」なんて言われて。今後はそういうことがないように、みなさんには主な出演作「有ジェネ」って言ってほしいですね。

――今後、「有ジェネ」の展望は?

続けていくことと、スターを生み出すことです。まずは、ネルソンズに「有ジェネ」初の「キングオブコント」のファイナリストになってほしいですね。

――岡田さん自身の目標などは?

「カメラを止めるな!」を見て完全に感化されました。夢は映画監督です(笑)。脚本とか書いたことないですけど、ゼロからイチを生み出す男になりたいです。

「オリジナル(ゼロイチ)を書けるヤツが一番偉い。」と尊敬する先輩に言われたのですが、その通りだと思います。今のところ、故郷亀有を舞台にするってことだけ決まってます(笑)。

――最後に、地上波テレビの未来像について、思われることをお聞かせください。

ネット番組ってテレビじゃできないことをやろうっていう姿勢のイメージなので、逆に「テレビでしかできないこと、テレビだからできること」を考えていきたいですね。

あとは、ネットへのライバル視というより、手を組んで共存していくのがハッピーなんですかね? 個人的にはネット番組が増えることで仕事の幅が広がってありがたいんですけど(笑)。

取材・文=佐藤ろまん

関連人物