――水彩画を描く上で特に大事にしていること、こだわりを教えてください。
例えば、風景など描く対象(モチーフ)とていねいな「おつきあい」をしたいと思っています。モチーフと対話するように描くというか、そんな感覚を大事にしたいですね。何を描いても「簡単」と思ったことはないんです。難しいこともたくさんありますが、それも素直に難しがりながら描きたいと思います。そして写真のような精緻、精密さを目指すのではなく、空気感や光、モチーフの手触り感などを含めた臨場感のある絵を描きたいと思っています。
――水彩画を描くようになったきっかけを教えてください。
美大では油絵の専攻科でしたが、次第に様々な画材を使うようになりました。本格的に水彩絵具で描き始めたのは、大学を出た後に技法書などの制作やカルチャー講座の講師などを務めるようになってからです。
――野村さんにとって、水彩画とは何でしょうか?
今はもう完全に生活の一部というか、いろんな意味で私自身の柱ですね。そして、描いても描いても次々に出てくる課題と、描きたいという欲求が日々の原動力になっていて、まさに生きがいです。
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