第25週が放送中の連続テレビ小説「半分、青い。」(朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか)。
扇風機の開発に苦戦する鈴愛(永野芽郁)と律(佐藤健)らへの応援に力が入る展開になっているが、9月29日(土)の最終回まで残り7回。
これまで、鈴愛の祖母・廉子として楡野家を温かく見守り、ナレーションで物語を支えてきた風吹ジュンが、ナレーションで意識していることや思い出深い回、永野への印象などを語った。
――廉子さんとして実際に演じた後、ナレーションをやられましたが、振り返ってみていかがですか。
とても良い経験になりました。女優冥利(みょうり)に尽きると言うか、すてきな女優の方々が今までナレーションをやってらっしゃるのを見ていて、憧れのお仕事でもありましたので、とても光栄でした。
――朝ドラのナレーションをやるにあたり、意識していることや、新たな発見などはありましたか?
“仮ナレ”をまず録って、次の週に映像に合わせて撮る“本ナレ”があるんですけど、役者さんの声が入ってリズムがついてくると、仮ナレの時から微妙にニュアンスが変わってくるんですよ。役者の力ってすごく大きいんだなと改めて思いました。
映像を見ると表現が変わってくるんです、こちらの気持ちがすごく動かされる。
泣きが入ったり、怒りが入ったり、北川(悦吏子)さんの本は譜面に書けないリズムのような面白さがあって、自由ですごく楽しいんです。
遊びもいっぱいあって、時間の都合上カットされてしまっている部分もあるけど、歌を歌ったり、弁士をしたりと、いろんなことに挑戦しました。
仮ナレの時は結構自由に録るのですが、「こんな感じでどうだろう」とディレクターさんと話し合って挑戦してました。「こういう気分で読んでみたらどうだろうか」とか。探り探りな感じでしたね。
マイクを通して耳に返ってくる声って自分の中に響いている音と違うので、話し始める時、タイミングや、どの音から入っていくのかというコントロールが難しかったですね。そこでノリが変わってくるというか…歌に似てるんじゃないかなと思うんですけど、楽しい作業なんですが、一度声を出してみないと、分からないこともありますね。
北川さんが書かれてる台本のリズムをどう生かすか、そういうところを意識しました。
終盤になってくると、随分みんな大人になっていて、関係も複雑になってるじゃないですか。そういうこともあって、仮ナレとイメージが違うぞ、ということが多く出てきてますね。大人になると関係が難しいんだなと、笑えそうで笑えないみたいな複雑なニュアンスになってきています(笑)。
でも、それが面白いです。鈴愛たちが若かった頃にはない雰囲気で、ドラマも同じように大人になってきているんだなと感じます。
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