ウルトラマン脚本家・金城哲夫資料館が「アニメ聖地88」に認定!

2018/09/23 10:10 配信

アニメ

(左から)鈴木専務理事、赤嶺町長、金城氏、末吉観光協会会長

沖縄・南風原町(はえばるちょう)にある「金城哲夫資料館」がこのたび「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」に認定され、9月22日、同所にて認定証の贈呈式が行われた。

「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」は、アニメ作品の舞台となった地を、88か所選定し、「聖地」化。その上で、その地域と企業、クリエイターをつなぎ、「アニメ聖地」でのコンテンツを活用したサービスや商品の提供を促進、同時に地域の受け入れ環境も整備することで、新たな経済効果を創出することを目的としている。

また、「アニメ聖地」を海外・国内のクールジャパン・コンテンツファンへさまざまな手段で発信し、観光客とアニメ聖地をつなぎ、新たな送客を生むことも目標としている。

このたび、金城哲夫資料館は、特撮ドラマ「ウルトラマン」等の脚本を担当した脚本家・金城哲夫氏の功績を今に伝える資料館ということで「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」に認定された。

贈呈式には、南風原町長・赤嶺正之氏、南風原町観光協会会長・末吉真也氏、哲夫氏の9歳下の弟で、資料館を運営する松風苑支配人・金城和夫氏、「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」の事務局を担う一般社団法人アニメツーリズム協会専務理事の鈴木則道氏が出席した。

赤嶺町長は「聖地に選ばれて光栄です。今年は金城哲夫さん生誕80周年という年。天国から、『南風原、頑張れ!』『沖縄、頑張れ!』とメッセージをもらえているのかなという思いです」と思いを告白。

また、「今回の聖地認定を契機に、ウルトラマンや金城哲夫さんをモチーフに、ハード面、ソフト面、いろんな形で『ウルトラの町づくり』『ヒーローの町づくり』を進めていきたい」と構想を。

それを受けて、末吉氏は「現在、この資料館を訪れていただいている方は55歳前後の方が多い。今回の聖地認定を機に、今後は今の子供たちからシニア世代まで、幅広い方々に訪れていただけるように、少しずつ受け入れ態勢の整備を進めていきたい」と気持ちを新たにした。

アニメツーリズム協会では、2018年から毎年、ファン投票をベースに、制作者サイド、行政サイドと調整の上、アニメの聖地として88市区町村を認定している。今回、沖縄県内では唯一、金城哲夫資料館が聖地として認定された。

鈴木氏は、今回の選定の理由を「作品としては『ウルトラマン』が選定され、制作サイドの円谷プロダクション様と相談の上、円谷プロダクションのある世田谷区の『ウルトラマン商店街』、円谷プロダクションの初代社長・円谷英二さんの出身地である『福島県須賀川市』、そして、この『金城哲夫資料館』の3カ所を聖地とさせていただきました」とコメント。

そして、「『ウルトラマン』シリーズは、明るい中にも考えさせられる要素があり、子供たちだけでなく、大人にとっても影響力のある作品。アニメツーリズム協会としては、そんなウルトラマンシリーズの魅力とともに、ここ南風原町の魅力も併せて発信していきたい」と展望を語った。

最後に、金城和夫氏は「今回いただいた認定証は、多くの方に見ていただきたいので、松風苑のカウンターに設置し、聖地巡礼スタンプは資料館の方に置かせていただきます。資料館は、兄の哲夫が沖縄に戻った32歳から亡くなる37歳までの5年間の仕事場をそのままの状態で残しております。館内にはウルトラマンや芝居、地元放送局のラジオ番組やテレビ番組などのさまざまな台本だけでなく、訪れていただいたファンの方々が少しずつ置いていってくださったフィギュアなどもあります。ぜひ、訪れてご覧ください」とPRした。

現在、アニメツーリズム協会では2019年版の聖地を選定中。次回も別の作品で沖縄のある場所が聖地として認定されるのか、また、今後、金城哲夫資料館や南風原町に多くの観光客が訪れるようになるのか、注目を集めそうだ。

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