エッセイ連載開始にあたり、中村は「役者という職業は、本人が出過ぎないほうが良いと考えている。それは僕の芝居を観てくれるお客さんの、作品への没入感の妨げになる可能性があるから。ところが文章というのは不思議なもので。既に三本ほど原稿を書かせてもらったのだが、どうやら、出ちゃってるらしい。担当編集曰く『丸裸』状態……。もうこうなったらとことん出してやろうじゃないか。僕の隠したい恥部を!と決意し、筆をとった次第で御座います。どうか皆さん、読んでくれ。そして何も言わずそっと抱きしめて、部屋の本棚に並べてくれ」とコメントを寄せる。
表現者・中村倫也を“丸裸”にするエッセイで、カメレオン俳優の素顔を覗き見する――読書の秋にうってつけの、刺激的な体験になりそうだ。