知英が暗殺者を演じる日米合作映画「殺る女」が10月27日(土)に公開。その完成披露上映会が行われ、知英、共演の武田梨奈、宮野ケイジ監督が舞台あいさつに出席した。
知英は「今まで演じた役の中で一番せりふのない役。当初は『せりふを覚えなくていいや、ラッキー!』と思ったけれど、全部表情や目の演技で表現しなければいけなくて、それは大間違いだと思った」と、演技に苦戦したことを語った。
それを受けて、宮野監督は「言葉をなくして心や感情の動きを浮き彫りにしようとした。それで言葉も少なく、台本も薄くなった」と狙いを明かした。
孤児院育ちで、組織の鍵を握る女性を演じた武田は「役の設定上、いろいろな闇を考えながら毎日を過ごしていました。普段タバコは吸わないけれど、劇中でタバコを吸って吐きそうになりながら演じたのが苦しかった」と撮影を振り返った。
知英と武田は本作が初共演で、この日が初対面。知英から「かわいいし、すてきな笑顔に引かれる。アクションのイメージがあるけれど、この映画ではか弱い感じのとてもすてきな女性で、こういう面もあるんだと新しい発見だった」と称賛。
対する武田も「イベント前に取材をしたのですが、その時の撮影でカメラマンの方から『見つめ合ってください』と言われたけれど、恥ずかしくて見られなかった。天然記念物のようで、『知英さんって実際にいたんだ』と思うくらいの透明感。芝居も歌もダンスもできて、言葉もしゃべれて性格も優しくて、悪いところが一つもないから悔しい」と大絶賛だった。
映画の内容にちなんで「運命が変わったターニングポイント」を聞かれた宮野監督は「この映画のラストシーンは、撮影の中盤で変えました。知英さんに相談したところ、同じような感覚だった。それによって編集の組み方も変えて、作品にとってのターニングポイントになった」と告白。
武田は、初主演映画「ハイキック・ガール!」(2009年)を挙げ「私を映画界の一人として正式に迎え入れてくれた作品。それがあったからこそ、今の全てがある。10年前の自分に『良かったね!』と言いたい」と語った。
知英は「女優を始めたこと。第二の人生を生きているみたいな感じなので、こうして日本で活動できているのも、自分の人生においての大きなターニングポイント。これからもいろいろな現場での出会いを大切にしていきたい」と新たな決意を聞かせた。
最後に、知英は「ポスターを見ると激しいアクション映画かな? 知英と武田さんの対決なのかな? と思うけれど、ヒューマンドラマであり、それぞれのキャラクターの闇や悩みをていねいに描いている。涙も流すと思う。愛子の感情に乗って映画を楽しんでほしい」と会場に集まった観客にアピールした。
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