――俳優から見た“福田ワールド”の魅力はどんなところですか?
僕としては、他の作品では使えないような引き出しをたくさん使わせてもらっている感じです。福田さんには、その引き出しを全部開けさせられて、なおかつそれを引っこ抜かれた挙げ句、裏返しにされてまだ何か出てこないかって、いろんなことを求められる。しかも、最終的にその引き出しを福田さんの形に変えて、また僕の中に戻されるような感覚(笑)。ここまで、のびのびと遊べることはないので、楽しいですね。
――福田さんからは、どんなことを求められるんでしょうか?
福田さんの中には「こうしてほしい」というものが具体的にあって。それを、実際に目の前でやってくれるんですよ。福田さんにそんなことされたらかなわないですよ。一つ一つの演出は、かなり緻密に計算されているんだなと思います。今井のキャラクターに関しては、福田さんと僕の中でしっかりと共有できていたのかなと。福田さんからいただくアイデアも、なるほどって腑に落ちるものばかりでした。そこにブレがなかったので、とても演じやすかったですね。
――今井は、かなり大柄な男という設定ですが役作りで工夫した点は?
“肉じゅばん”を着て、靴の中には13センチのインソールを入れました。髪形もオールバック。外見のディテールは、かなり原作に寄せていきました。美術、小道具、持ち道具、それぞれの部署の方々に助けられながら今井を作っているという意識が強いです。外見が出来上がることで、ものすごく自信がみなぎっている自分がいて。形から入ることで補われるものがたくさんあるんだなと改めて感じました。
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