そんな8人がステージを勝ち抜き優勝賞金100万円を目指す。
だが、率直に言って、競技としては未完成だ。
正直、判定基準は曖昧だし、何より、競技というには不公平極まりない。
たとえば、「竹刀ゴーラウンド」と題された仕掛けがある。「FREEZE(フリーズ)」の合図で、腕組みし、キリッとした真顔で動かない出場者の前に竹刀を振り回す装置が迫ってくるのだ。
当然、その装置が出場者に近寄ると、竹刀は勢いよくその足を攻撃する。かなりの激痛だろう。
しかし、それを平等に一人ひとり順番に食らわすわけではない。
そこは番組側のさじ加減次第。
一人の出場者のリアクション（この場合、リアクションしないというリアクションだが）次第で、その人を集中して攻撃していくのだ。
もちろん、攻撃が集中した人の痛みは他の人より甚大だし、それ以外の人はリアクションを堪えるのに必死だ。
全く違う種類の我慢をすることになる。
だから、言ってみれば『FREEZE』で面白いのは競技性ではない。不平等さにこそ面白さが宿っている。
もっとも試されているのは、番組制作側の“お笑い力”なのだ。それが『ドキュメンタル』とは全く違う部分だ。
実際、用意された仕掛けは、最先端テクノロジーを使った大喜利の答えのようだし、それをどのタイミングでどの相手に対して使うか担っているのは番組側だ。
「世界で2番目に面白い」松本が、いかに「世界一」の面白さを引き出せるのか。
それこそが、『FREEZE』で松本人志や番組がやろうとしている壮大な実験なのだ。
文＝てれびのスキマ
提供：Amazon Prime Video
番組URL：https://www.amazon.co.jp/dp/B07GJFZ2RS?ref=dvm_jp_pv_pm_frz_001
話数：5話（毎週水曜日1話更新）
出演：松本人志（ダウンタウン）、岩尾望（フットボールアワー）、クロちゃん（安田大サーカス）、しずちゃん（南海キャンディーズ）、鈴木奈々、ダイアモンド✡ユカイ、藤本敏史（FUJIWARA）、ボビー・オロゴン、諸星和己
予告編URL：https://youtu.be/2_rL1vmK5Fw
『FREEZE』の番組詳細については、以下公式SNSよりご覧いただけます。
Twitter：@Freeze_amazon （https://twitter.com/Freeze_amazon）
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