お笑いコンビ・ラーメンズの小林賢太郎が、テレビでしかできない笑いを追求する「小林賢太郎テレビ」の第2弾「小林賢太郎テレビ2 ~ポツネン旅に出る~」がNHK BSハイビジョンで26日(木)に放送されることが決定。番組を担当したNHKエンタープライズ・チーフディレクターの小澤寛氏にインタビューを行い、番組制作の裏側を直撃した。
同番組は、制作会社のプロデューサーらが審査委員となって優れた作品を選ぶATP賞テレビグランプリで、'09年の「情報バラエティ部門」最優秀作品に選ばれた「笑劇開演 ~小林賢太郎テレビ~」に続く、小林とテレビとのコラボ企画の第2弾。小林がソロ公演で演じる奇妙な人物“ポツネン”を主人公にしたコントと、小林の素顔に迫ったドキュメンタリーなどによって構成されている。今回は“ポツネン”が部屋から一歩も出ずに旅に出る方法を考え、ニューヨークで暮らす“小林賢太郎”に手紙を出すところから物語が始まる。
――小林さんはめったにテレビに出られませんが、どのような経緯で制作が決まったのですか?
「小林さんは、(舞台を中心に活動する中で)昔一度線を引いたテレビにそろそろもう一度出て、テレビでしかできないことをやってみたいなと思っていたらしく、その場所としてBSハイビジョンに指名がきたんです。しかも、ちょうどこちらからも小林さん側に『番組を作りませんか』とお話ししていたところだったので、すごくいいタイミングで話がまとまりました」
――昨年の2月に放送された第1弾はATP賞にも選ばれましたが、第2弾の制作はすぐに決まったのですか?
「そもそも彼から『小林賢太郎テレビ』は一発で終わらせたくない、レギュラーでやっていきたいという話はあり、こちら的にはすぐにやりましょうという話になりました。去年から撮影を始めて、小林さんが滞在するニューヨークに2度行きました。今回は、そのニューヨークで撮ったものが軸になっていますね」
――では、今回の内容についてお聞かせください。
「ニューヨークで彼のドキュメンタリーを撮っているうちにドラマを撮れないかっていう話になって、小林賢太郎を主人公にしたドラマを撮影しました。そのドラマと、ニューヨークでのドキュメンタリーとコントがリンクする作りになっていて、その仕掛けが非常に面白く見えるはずです。あと、今回も“お題コント”(制作側から出されたお題に合わせて、小林がコントを作るもの)があって、テーマは『3D』です。この番組は3D放送ではありませんが…(笑)」
――作業風景に密着していたとのことですが、プライベートでの小林さんはどんな方なのでしょう?
「彼本人は、いつも『自分の人となりはコントの邪魔になるだけだから、言わないでくれ』って言うんですけど(笑)。舞台で見ているあのままですよね、小林賢太郎というのは。絶対に怒らないし慌てない、絶えずポジティブに考えるようにしている。彼は公演のあるなしにかかわらず、365日24時間ひたすらコントを作り続けているんです。例えば、彼の家のベッドに寝転がると、天井には今考えているコントのネタが書いてあるらしいんですよ。多くの人が彼を“天才”と呼びますが、同時にものすごい努力の人なんだと感じます」
――最後に番組のアピールポイントを教えてください。
「よく分からない番組だと思いますよ(笑)。3、4回見て何となく分かるように作っているので、初見だと『不思議だな』って感じで終わるんじゃないでしょうか。“あはは”という笑い以外に、意外性を楽しむパズル的な面白さなど、いろいろな要素がくっついている番組なので、それも一緒に楽しんでもらえたらいいなと思います」
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