本作の主軸を握るのが、主演の織田と、そのバディ役を務める中島裕翔だ。後藤氏は、中島を当初は「映画でのイメージが強かった」と語る。
「中島くんに対しては、『ピンクとグレー』、『僕らのごはんは明日で待ってる』(ともにアスミック・エース)など、映画での俳優としての印象が個人的に強かったんです。さらに、真面目というか、好青年というイメージを元々持っていました。でも、大輔というキャラクターはやんちゃで、ある意味無礼な青年です。中島くんのような好青年が演じることで、やんちゃ感のバランスが絶妙なものになっています」
後藤氏の口からたびたび繰り出される、大輔の“やんちゃ感”という言葉。このドラマのキーポイントでもあり、中島にとっても重要な要素となりそうだ。
「そこは、中島くんもかなり考えていると思います。中島くんから『(この塩梅で)大丈夫ですかね』と探りを入れてきたり、そういう姿を見ていると、やはり才能だけでやってきたのではないんだと感じます。たくさん考えて、計算して演技をしているんです」
現場での中島は、共演する織田に対しても、良い意味で動じない器量を見せている。
「織田さんに食らいついて、あわよくば何か盗んでやろうという視線は常にあります。でも、そう感じさせないのが彼のうまいところです。あからさまに出すのではなく、さりげなく自然に吸収していて、すごい人です」
つい先日も、中島のさりげない才能を感じる場面に出会ったという後藤氏。
「私が、スタジオの打ち合わせスペースに座っていた時、中島くんがアイスを食べながら近づいて来て座ったんです。ちょうど休憩中だったんですが、中島くんは『(芝居の感じは)大丈夫ですかね』という話題から始めて、いろいろ探りを入れてきたり、私も自分の意見を伝えたりして。
そういう話を真剣な表情で語ってくるのではなく、アイスを食べながらニコニコしてやって来るんです。たまたまの出来事でしたが、自分のお芝居をどう感じているか聞こうとしていて、それを自然にできるのが中島くんだと感じました」
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