――ネットセキュリティー会社に勤める浦野を演じられた成田凌さんとは初共演ですね。
今回、初めてお会いしましたが、若くて勢いがある方という印象です。いろんなお芝居を試されていて、エネルギーが有り余っている感じがしました。独特の雰囲気がある方だなと思いました。
――監督を務められた中田秀夫さんは、「リング」(1998年)、「クロユリ団地」(2013年)などホラー映画の鬼才として知られる方ですが、中田監督の演出を受けての印象は?
確かにホラー作品で知られている方だとは思いますが、人間ドラマを撮るのが好きな監督だと思いました。今回、麻美と高橋メアリージュンちゃんが演じる親友との掛け合いだったり、富田君とのカップルのシーンなど、繊細に表情を捉えて下さっていたと思います。
――わりと細かく演出される方なのでしょうか?
すごくお芝居を丁寧に撮ってくださる監督ですね。私が迷っていると、監督が実際に演じてくださったりもしました。ただ、足音が近づいてきて怖がるシーンは観る人たちも恐怖をあおられるようなアングルを探りながら撮影されていましたね。温かくて優しい方なので、現場はアットホームで穏やかでした。こういう怖い作品を撮っているというような感じではなかったですね(笑)。
――北川さん自身、ホラーやサスペンスはお好きですか?
苦手です。血とか内臓とかは大丈夫なのですが、幽霊は好きじゃないです。だから「リング」は一番苦手なタイプの映画で(笑)。中田監督にもそのことを伝えたら、「僕もそんなに好きで撮ってるわけじゃない」と言われていました(笑)。でも、今作は幽霊とかではなく、心理的なサスペンスやスリルなので、怖い話が得意ではない方々にも楽しんでもらえると思います。
取材・文=馬場英美
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