――木下さんが演じる美剣サキは、敵か味方か分からないミステリアスな役ですが、撮影はどうでしたか?
難しかったです。サキって自分と本当に真逆で、一切笑わないんです。周りの子たちは普通に笑っていたので、その中で常に真顔で、クールな感じを保つのはすごく大変だったし、役を自分のものにするまでは結構時間はかかりました。サキはジャイロ(変身アイテム)も使うんですけど、ジャイロの使い方って皆さん違っていて、その角度だったり引き方だったり、動作も難しかったですね。
――自分と真逆、というと?
サキは、セリフとか行動が冷たい感じがしますし、青い目をしていて、服装は黒で統一しているんですけど、私は普通に笑いますし(笑)、カラコンも入れませんし、服も黒統一ではないですし…。
――なるほど(笑)。どうやって役をつかんでいったんですか?
まず、本読みのときに監督さんからいろいろアドバイスをいただきました。例えば、「クールだけど、動作を大きくしないと伝わりにくいポイントもあるから」とか。宝塚を見てみるといい、というお話もいただきました。それでたくさん練習をして撮影に挑んだのですが、撮影が始まった頃は、本番になっても、まだちょっとつかみきれてない部分があったりして、苦戦しました。それでもやっていくうちに徐々に分かってきて、この役をやりきろう! っていうスイッチに変わったときから、すごく楽しくなりました。
――自分なりに、何か心がけていたことはありますか?
目です。極力まばたきをしないようにしていました。サキは芯の強い子なので、まばたきをすると、弱く見えてしまうというか…。目力とか表情をすごく意識しましたね。
――まばたきをしないというのは、なかなか大変なのでは?
そうなんです! 撮影が夏で、すごく暑くて。怪獣が戦っているシーンでは上を見上げないといけなくて、そうすると、太陽を見ることになってしまうので、最初は本当に目が開かない…ってなってしまって。
――慣れると開くようになるものなんですか?
目をつぶって、しばらく太陽のほうを見るんです。それをするだけで本当に変わります。でも、日に焼けてはいけないので、目以外を手で隠しながら(笑)。なんとなく、カラコンを入れてると、より太陽の光が目に入ってきている気もして…。しかも私は黒の服で長袖だったので、誰よりも光を吸収していましたね(笑)。
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