福田靖が描く理想の夫婦、最初から最後まで変わらぬ信頼と愛情<まんぷく>

2018/10/25 05:00 配信

ドラマ インタビュー

第22回より。姉・克子(松下奈緒)宛てに手紙を書いている福子(安藤サクラ)(C)NHK


福子を安藤に決まるまでの経緯については「百福さんがインスタントラーメンを発明したのは46歳。カップ麺を発明したのは60歳。この物語のクライマックスは人生の後半にあります。そのため福子が10代から物語を始めるのは難しいと判断し、それに伴って、ヒロインは『30歳前後のフレッシュなイメージの女優さん』を、ということになり、安藤サクラさんの名前が挙がりました」と明かす。

そして、「『その手があったか!』と喜んだものの、映画では癖のある役が多い印象がありました。どんな方なのか不安もありましたが、初めてお会いしたとき、安藤さんは生まれたばかりの赤ちゃんを抱いていらっしゃったのです。

その瞬間、その場がパァ〜ッと幸せな空気に包まれました。ずっと、にこにこしていらして、『こんなかわいらしい人なんだ!』と思いました」と印象を語る。

さらに、「安藤さんは、ヒロインを引き受ける覚悟がいると伝えるため、母親になったばかりの現状を伝えようと赤ちゃんを連れてこられたようですが、僕たちにしても、あらためてヒロインを安藤さんにお願いしたいと思う、いいきっかけになりました。このドラマでたくさんの人に愛される女優さんになってもらえたらと心から思っています」と思いを明かした。

萬平役の長谷川については「お会いした時は、実は、緊張しました。朝ドラは基本的に女優さんが主人公のドラマなので、その夫の立ち位置やご自身が演じる意味について自問しておられたようです。『やるからには覚悟を決めてやります』との長谷川さんの言葉には身が引き締まる思いでした」とコメント。

理想の夫婦ではないかと話題になっている福子と萬平。萬平については「物語の中での萬平の魅力は純粋であること。百福さんは商売っ気もおありだったようですが、萬平さんは自分が興味のある物作りにのみ突き進んでいく理系男子。

そして、理系男子に多い家族を大切にする優しさも持っています」と語り、「福子の魅力はやはりポジティブであること。萬平のことを『この人は間違ったことはしない』とずっと信じています。二人の信頼と愛情は最初から最後まで変わることはありません。ある意味、理想の夫婦と言えるでしょう」と語る。

最後に、視聴者へ「毎日、楽しい朝を迎えてもらいたいです。今年はさまざまな災害が起こりました。大変な状況で暮らす人がいるなか、ドラマなど作っていていいのかと悩むこともありましたが、何が起こっても、どれほど落ち込んでも、家族や夫婦の絆がしっかりしていれば、何とかなるし復活できる。

絶望する人もいるかもしれません。でも『大丈夫』と思える人はきっと、本当に大丈夫だと思うんです。それを物語全体を通して伝えていけたらと思っています」とメッセージを送った。

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