山崎育三郎、素顔は“プリンス”ではなく…「助六は本来の自分に近い」<昭和元禄落語心中>

2018/11/16 15:30 配信

ドラマ インタビュー

【写真を見る】山崎育三郎がお気に入りのシーンでは「小夏が本当に愛おしい」(C)NHK


本当に小夏が愛おしくて、かわいらしい雰囲気になっています


――本作でのお気に入りのシーンを教えてください。

第6話(11月16日[金]放送)で、子ども時代の小夏(庄野凛)が一生懸命「野ざらし」をやっているところに助六が入ってきて、小夏の前で「野ざらし」をやるという場面です。そこは本当に小夏が愛おしくて、かわいらしい雰囲気になっていると思います。

――成海璃子さん演じる大人になった小夏が、助六の落語を演じるというシーンもありましたが、それを見たときにはどのような気持ちになりましたか?

僕は子ども時代の小夏としか共演していないので、撮影は見ていないんですが、できあがった映像を見た時に、助六としてすごく感動して、ウルッとしました。

璃子ちゃんが、僕の落語を何度も聞いて、言い回しなどを研究して落語をやってくれたことが伝わってきて、助六の血がちゃんと流れている「野ざらし」だなと感じました。

――芸能の世界で活動してきた山崎さんにとって、落語界に生きる本作のキャラクターたちには共感する部分もあったんでしょうか。

八雲が助六に嫉妬しているという気持ちにはとても共感します。僕も、若い時は八雲のような悔しい経験をたくさんしてきましたし、自分に持っていないものを持っている人が羨ましく、輝かしく見えることもありました。

でもそれがあったから、自分の表現を見つけられたと思っています。

――最後に、山崎さん演じる助六の落語の1番の持ち味を教えてください。

お客さんを巻き込んでいく、空間を大事にするところですかね。

落語を聞かせているというよりは、お客さんと作り上げているような気持ちなので、客席を見ることが多いです。

助六は、自分がどう振る舞ったらお客さんが喜んでくれるのかということだけを考えている人なので、そこは八雲や与太郎たちとは違ったスタンスなのかなと思っています。