ゲーム・アニメ音楽の作曲家が集結!「CSC2018」「Fate/Zero」梶浦由記&「テイルズ オブ―」シリーズ椎名豪のスペシャル対談

2018/11/16 18:00 配信

音楽 アニメ

梶浦由記と椎名豪が『Composers Summit Concert 2018』を前に対談


梶浦 私にとって、椎名さんに対する最初の印象はやっぱり『テイルズ オブ』シリーズですね。とにかくシンフォニックで、弦がしっかりと鳴っている曲を書かれる方だと思いました。しかも曲の展開がすごく自由なんですよ、椎名さんの曲って。聴きながら「こう来るか」と予想していたらそうは来ない。だけど、それが奇をてらっているわけではない。奇をてらって変な展開にすることはいくらでもできますがすごく美しい展開になっています。ステレオタイプではないので、「あ、こう来るんだ」「あ、次はこう来たのか」というワクワクドキドキをすごく感じます。ゲーム会社に入るまで音楽の勉強をなさっていなかったとお聞きしたんですが、「あ、なるほど。だから自由なのかな」と思いました。ルールを知らないゆえの自由さというか、突飛に聞こえても美しく展開しているのは、ルールに縛られないからこそなのかと思いました。

椎名 そう言ってもらえるのは嬉しいですね。

スペシャルゲストの千住明は「貴族みたい」


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――そしてもう一人、千住明さんをゲストで迎えます。お二人は千住さんに対してはどのような印象をお持ちですか?

椎名 やっぱり「すごい人」という印象は拭えませんよね。お兄さん(=日本画家の千住博)と妹さん(=バイオリニストの千住真理子)と3人そろって芸術家というところで、「千住家」と呼ばれるくらいですから。

梶浦 兄妹3人がプレイヤー、作曲家、画家で、しかも全員が大家なんて、漫画の設定だったら「やりすぎ」と言われるくらいですよね(笑)。

椎名 貴族みたいな高貴な印象ですよね。

梶浦 書かれる曲もとても繊細で。