――破天荒なキャラクターでコメディー作品。吉本さんとは真逆なイメージですが、演じるのは難しかったのでは?
役が入ったらもうやりやすかったです。そこまでが苦でしたね。どうしたらいいんだろう?って。こんな役はやったことがなかったので、すごく楽しかったです。
コメディーとはいえ、彩花自身がブラックユーモアのすごい人なので、私とは表現の仕方が違うというか、面白かったら“ただ笑う”ではなくて、笑う+嫌味をつけてくるみたいな(笑)。もう、そこの表現の仕方が違うので、それを毎日考えながらやっていました。
それと、自分の中でワンシーンにワンポイントみたいなことを決めていたんです。口の近くに手を当てるみたいなポーズとかもそうですし、ワンシーンに一つは何かしら入れていくのが楽しくなりました。最後の方は引き出しがちょっと危うかったですけど(笑)、楽しんでできましたね。
彩花自身が大塚監督にそっくりなので、こっそり観察していました。面白いことをするんですよ、プライベートでも。何か人に嫌みを言う時に顔をくしゃっとしたり、そういうところを盗んで、彩花に取り入れたりしていました。
――そんな彩花も徐々に変化していきますね。
白い衣装が泥だらけになるシーンがあるんですけど、白を汚されることが彩花にとっては最悪の事態で、あとは家庭でも問題が起きて、最後には久住小春さん演じる來未さんに「お前は魚以下だ!」みたいなことを言われて、どん底中のどん底に落とされて、やっと気付くというか。
“失うものはない”という考えになって、翔平の下について…その中でも翔平に対しては上から(目線)なんですけど(笑)、形では頑張る、喪服を着るとなるんですね。彩花にとって、黒(の服)を着るというのは相当のことなので、そこでちょっと心を入れ替えた部分はありますね。
――作品を見ていると、彩花がかわいくなっていくように感じました。
ありがとうございます。よかったぁ。ただただ嫌われるんじゃなくて、チャーミングで愛嬌のある感じで見えたらいいなって思っていたので、すごくうれしいです。
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