――それぞれの濡れ場など強烈なシーンも多かったですが、お2人が印象的だったシーンは?
佐藤「右近の電話のシーンすごいですよね(笑)。一人濡れ場(笑)」
山田「大変でしたよ、一人芝居で(笑)。音を出さないといけないので、最初は悩みました。で、結果自分の腕を吸いました。あれぐらいのことで恥ずかしいとは思わないので大丈夫でしたよ。それよりもホテルのシーンの方が衝撃的でした。右近としてやっているとはいえ、怖いなと思いました」
――どんなシーンかは見て確認していただきましょう。では、佐藤さんは?
佐藤「火で燃やすシーン。僕が火を付けるんですけど、すごく熱かったので、印象に残っています」
――今回、佐藤さんは山下組に初参戦されましたが、撮影はいかがでしたか?
佐藤「山下組の現場は粛々と進んでいくので、とてもやりやすかったです。山下監督は『ハード・コア』の原作のような作品を若いころからずっと好きで、こういう作品をバイブルとして生きてきたことが魅力なのではないかと思います。そういう人が撮らないと、作品の良さは出せなかったのではないかと思います」
山田「僕がどうして『ハード・コア』の話を山下監督にしたかというと、空気感だと思います。短編映画で仕事をした時に世界観が合っていると思ったので。山下さんじゃないと成立しなかった作品だと思います」
――山下監督と山田さんは「山田孝之の東京北区赤羽」や「山田孝之のカンヌ映画祭」などを作ってますが、佐藤さんはどうご覧になってましたか?
佐藤「逆に聞きたい。どういうつもりであれを作っていたのかを!」
山田「撮れてしまったんだよ(笑)。俺と山下さんでいたらああなっちゃったの」
佐藤「でも、公共の電波を使って、どういうつもりで?(笑)」
山田「面白かったでしょ?」
佐藤「面白かったですけど」
山田「いいんだよ、それで。面白いんだから(笑)」
――最後にお話を映画に戻しまして、ラストシーンはオリジナルです。あのシーンについてお聞かせください。
山田「脚本で読んだ時はどうなんだろう?と思ってたんですけど、出来上がったのを見て、あのシーンがあってよかったなと思いました。エンタテインメントとして、右近と左近2人がそれぞれにいるべき場所を見つけるので」
佐藤「ホント良かったね〜って感じだよね!」
山田「そうだね(笑)。最後まで」
取材・文=及川静
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