撮影は“ハード”の極み！山田孝之「インスタグラムで愚痴った」

ドラマ「山田孝之の東京都北区赤羽」や「山田孝之のカンヌ映画祭」、『映画 山田孝之3D』などでタッグを組んできた俳優・山田孝之と監督・山下敦弘。そんな盟友コンビが愛読していた漫画を実写映画化した「ハード・コア」の初日舞台挨拶が23日に都内劇場で開催され、山田をはじめ、佐藤健、荒川良々、山下監督が登壇。佐藤によって、山田のハードすぎる役者魂が明らかとなった。

山田は上映後の会場を見渡し、「だいぶ前に山下監督と話をしてから、少しずつ進んできた。感慨深い」と感無量の面持ち。「絶版していた漫画。それを映画化するというのは、普通では手を出さないところ。映画にすることで、一人でも多くの人に知っていただくことができた」と喜びを語った。山下監督は「山田くん、一緒にやってくれてありがとうございます」と感謝を述べ、「ようやく、きょう、皆さんに観ていただけた。寂しさもあり、複雑な気持ち。世界の隅っこを描いた原作を映画化した。そういった作品で、こんな景色を見られるとは思っていなかった」と感激しきりだった。

撮影はまさに“ハード”の極みだったそうで、山田は「ずっと大変でした。本当にハード。このひどい状況を少しでも愚痴りたいと思って、インスタグラムで愚痴ったり」と告白する中、本作で山田と兄弟役として共演した佐藤は「この人くらい、ハードに生きている人はいない」と山田について証言。「全てにおいて一生懸命。役に入り込むと言いますが、その深さの次元が違う。本番中に気を失ったりしている。“慟哭する”と台本に書いてあれば、慟哭して救急車を呼ばれたりするとか。僕は、そこまで行けていないなと思う」と山田の現場での本気度について驚きのエピソードを披露すると、山田は「行かなくていいと思うよ」と苦笑いを見せていた。

本作では、主演だけでなくプロデュースも担った山田だが「人生、いつもハードだなと思います」と多忙な毎日を過ごしている様子。「でもやりがいがあるし、楽しいですよ。勝手な使命感で、やらなければいけないことをやっているけれど、そこに喜び、楽しみがあってやっている。仕方がない」と自身の生き方について語っていた。

また山田が「横から見ていて、かっこいいなと思って」と佐藤を見てニヤけるひと幕も。「髪が伸びてきて、上げている。本当に男前だなと、いつも思っちゃう」とイケメン度に惚れ惚れすると、佐藤は「ありがとうございます」と困惑の表情を見せつつ、「アプローチの仕方が綾野剛と一緒！」とニッコリ。山田は「綾野剛が俺に寄せてきている」と返すなど、仲良しトークで会場を沸かせていた。

「ハード・コア」は、90年代に漫画雑誌「グランドチャンピオン」で連載され、多くの読者の共感を呼んだ伝説のコミック「ハード・コア 平成地獄ブラザーズ」を映画化したもの。不器用な男たちの狂おしくも熱いドラマを描く。現在公開中だ。