――今回は吉田羊さんとデュエットした最終日の模様が放送されます。
初日には小田和正さんに参加していただいたのですが、「この武道館でツアーが終わってしまう」という寂しさよりも、「ゲストの方が来てくれる!」といううれしさが勝っていましたね。
羊さんと歌っている「かわいそうだよね(with HITSUJI)」(アルバム『I』に収録、作詞・作曲は平井堅が担当)は、ツアー中ずっと1人で歌っていたんですけど、あの曲はすっごい気を遣うんですよ。1文字でもニュアンスを間違えると崩れますし。最終日にオリジナル通り羊さんと歌うことができて「良かったな」と。しかもWOWOWのカメラも入っているので「しめしめ」って(笑)。
――違う畑の表現者である吉田さんにアルバム参加のオファーをした理由は?
羊さんとの出会いは「ぴったんこカン・カン」(TBS系)で「ロンリー・チャップリン」をデュエットしたのが初めてで、「なんていい声なんだ!」「むちゃくちゃ歌うまいな」とビックリして、「いつか何かご一緒できたらいいな」と思っていました。
今回アルバムを作る前、平井さんと飲んでいた時に、私がやさぐれていたところ「その感じを出した方がいいよ」ってアドバイスをくださったんです。「どうやって出せばいいんですか?」と返したら「歌にすればいいよ」って。その後「誰が(詞を)書くんですか?」「じゃあ俺が書こうかな」…ってやりとりがあってこの名曲が生まれたんです。
聴いてみたら自分のぶざまなさまをさらけ出している曲で、これは覚悟のいる歌だけど、今回、自分を見詰め直す意味でつけた『I』というアルバムタイトルだからこそ歌わなきゃいけないと思いました。1人で歌うよりも羊さんと歌った方がさらに女性のうたとして「リアリティーが増すんじゃないか」ってお願いしてみたら快諾してくださいましたね。
――そんな思いの込もった曲が、日本武道館で聴けるというのはファンの方も胸が熱くなったでしょうね。
ライブでのデュエットは皆さん待ち望まれていて、羊さんは福岡県出身なので、ホールツアー中も「福岡に来るんじゃないか」とか「東京国際フォーラムだ!」といううわさもあったみたいなのですが、ラストの「JUJUの日」の日本武道館にいらっしゃってくださって…「みんな待ちわびていたんだ」と思いました。
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