――未知のものを知ろうとするときに掛かる「負荷」は、又吉さんにとって心地いいものなんでしょうか?
そうなんです! 逆に、負荷が掛からないのが怖いというか。言うたら、適度な運動をすることで健康な体が作られていく、というのと一緒で。おいしいものだけ食べて、体を動かさないでいると、どんどん体が重くなって、しんどくなっていくじゃないですか。…まぁ、僕がアホなだけで、見てる人は負荷を感じてないのかもしれないですけど(笑)。
――番組には個性的な専門家の先生が多く出演されていますが、特に印象に残っている先生はいらっしゃいますか?
みなさん印象的なんですけど、「サボる“アリ”はいないのか?」の回に出演していただいた村上先生(九州大学の村上貴弘准教授)はすごかったです。アリがいるところだったら、禁止区域みたいなところでもどんどん入っていくんですよ。ネコしか入らないようなところに普通に入っていくオトナを初めて見ました(笑)。
塚谷先生(東京大学大学院の塚谷裕一教授)も面白かったですね。もともと植物の学者さんなんですけど、海外に行ったときにドリアンばっかり食べていたらしくて。僕はドリアンは臭くて苦手なんですけど、先生はバクバク食べるんですよ。
月の研究をされている小久保先生(国立天文台の小久保英一郎教授)は、旅行に行くのも好きらしいんですけど、旅先で夜空を見ながら、「いつも月はある」ということに思いを馳せているそうで。僕も常々思っていることなので、話していて楽しかったです。
――また、番組のナレーションを、芸人仲間である平成ノブシコブシの吉村崇さんが務めていますね。
吉村くんは、安心できるというか。昔からの付き合いですし、僕がどういう状態でも、吉村くんがおってくれたら心強いなと思います。
番組のテーマが難しかったりすると、基本的に僕はその難しいことに突撃していってしまうんですけど、ナレーターの吉村くんは、その状況を全体で見ていて、ツッコんでくれたりもするので、ありがたいですね。
――ナレーションでは、又吉さんは「まったん」と呼ばれていますが、吉村さんは普段から「まったん」と呼んでいるんですか?
そうですね。こないだも一緒にご飯食べてて、僕が最近考えていることをしゃべったら、「まったん、10年前と同じこと言ってるよ」って(笑)。「10年後も絶対おんなじこと言ってるよ」って言われました(笑)。
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