NTTグループの光回線利用者に向けてインターネットサービスを供給している株式会社NTTぷららが、16日に2010年度下期の事業展開説明会を開催。同社の映像配信サービス「ひかりTV」について、代表取締役社長・板東浩二氏が説明を行った。
板東氏は、今後の展開として、スタートオーバーのサービスをプロ野球・パリーグで開始する予定を発表。このサービスは、仮に試合の途中に帰宅しても、最初から視聴できる追い掛け録画機能を利用したVODで、クライマックスシリーズのファイナルステージでトライアル版を提供できるよう、ソフトバンク、西武、ロッテ、オリックスの4球団からはすでに配信権を獲得したという。また、BSデジタル放送のIP再送信も順次行って行きたい方針で、10月1日(金)からWOWOWの配信をオプションサービスとして開始するほか、12月にはNHK-BS1、BS2、BSハイビジョンの3波も提供できるよう、NHKとの再送信の同意作業を進めている。そのほか、現在注目を集める3Dコンテンツについても、現在すでに「全仏オープンテニス2010ダイジェスト映像」や「ポケモン3Dアドベンチャー」などを配信しているが、感心が高く集客力が見込めるとの手応えから、スポーツやアニメを中心に今後も3Dテレビの普及をにらみつつ推進していくとのこと。
また、新規サービス以外にも、上期の取り組み事例も報告された。8月5日より始まった携帯電話やパソコン、iPadで番組を遠隔録画ができる「リモート予約サービス」と、9月16日開始のテレビ通販サービス「ひかりTVショッピング」の説明をデモ画面を用いて解説。「ひかりTVショッピング」は、今後は既存のテレビショッピング事業者と連携し、データ放送画面から商品購入ができるような方式を進めたいとしている。商品については、テレビショッピングの利用者に女性が多いことが考えられることから、女性層に支持される商品を充実させること、またエコポイントが加算される商品をラインアップに加えることが利用者拡大につながる可能性があると見ているという。
昨年度末で会員数が100万件を突破したNTTぷららだが、その後も9月末で会員数が120万件に達すると見込んでおり、今年度末には140万人達成を目標に掲げている。板東氏も「このペースで維持したい」と目標の達成に自信を示す。地上波デジタル放送のIP再送信のサービスを今年度内に石川、沖縄に拡大するなど質量共に充実を図ることで、「コンテンツ市場の拡大に貢献したい」(板東氏)としている。