――30周年を振り返っていかがですか?
田中:「芸能生活30年」なんて、北島三郎さんみたいな人っていうイメージが、子供の頃にはあったけど…。
太田:フッ(笑)。“3”だから“三郎”って思ったでしょ?
田中:まぁ、五木ひろしさんでも和田アキ子さんでもいいんだけど。芸歴30年っていうと「“紅白(歌合戦)”出場が何十回目です」みたいな感じだったから、自分がそうなったかと思うと、それはもうビックリしますよね。僕らが子供の頃に憧れてた歌手とか俳優さんが、芸歴10年で大賞を取っても、何の違和感もなく見てたわけだから。そう考えると、30年ってすごいけど、まったくその自覚がない。なぁ~んも変わってないっ!
太田:進歩がないんだよ。
田中:そうだね。進歩がない。
――2019年、爆笑問題はどうなっていきたいですか?
田中:仕事に恵まれて、ネタがウケるってことですけど、2019年は平成が終わって、新しい元号になることを、僕たちは絶対ネタにするわけであって。「高輪ゲートウェイ」みたいな、ヘンな元号にならないかなぁとか(笑)。今分かってる段階で、もうネタはあるわけですよ。
太田:たしかに元号が変わるのは大きくて、そもそも俺らのはじまりは天皇陛下崩御(1989年)で、そのあとに阪神・淡路大震災とオウム事件があって(1995年)、印象深いことが起こった年を過ごしてるんですよ。おっきな出来事のときは、ほかのネタをやってもオウム真理教とかのインパクトが大きすぎて、ウケない。
だから、今後のことを考えると、元号が変わって、東京オリンピックがあって(2020年)、大阪万博がある(2025年)。俺ら、小さいときの思い出でかすかに覚えてる大阪万博(1970年)より、何もかもが進歩してるわけだから。そう考えると、この先の10年は大きなことが起こるわけだから、楽しみではあるよね。
失敗するにせよ、成功するにせよ、物事が大きく動いて、そこにどう漫才が絡んでいくのか。まだ分かんないけど、直で絶対に関わっていくから、楽しみですよね。
取材・文=伊藤雅奈子
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