――初めての時代劇出演が決まった時の心境から教えてください。
糸里役を演じさせていただくと決まった時、私は16歳で高校2年生でした。最初お会いした際には映画についてのお話はなく、加島(幹也)監督と自分の高校生活や私生活のことをお話させていただきました。翌日、「時代劇に出演してみないか」とご連絡をいただきました。
監督は元々「ソロモンの偽証」(2015年)を見てくださっており、それと実際に会った私の印象で、「糸里をやってほしい」とオファーしていただいたようです。時代劇に興味はありましたが、出演させていただける立場になるというのはまだ想像もしておらず、お話をいただいた時は本当にビックリしました。
太夫という芸妓の最高位役を演じさせていただけるということで、本当に自分はこの役ができるのかなと、不安もありました。
――新撰組は知っていましたか?
小さい頃にある漫画を友達から薦められて新撰組の存在を知り、それから土方(歳三)さんと沖田(総司)さんにすごく魅力を感じていました。
この作品をやる上で、新撰組の方々が昔住んでいた場所や輪違屋の場所などを見てみたいなと思い、実際にその中まで見せていただくことができました。新撰組が好きな私にとって、貴重な体験でした。
――新選組は作品によって描かれ方が違います。今回の作品でも印象が変わった人などいるのでは?
土方さんです。糸里は土方さんに恋心を抱いていますが、映画の全体像を見ると悪役と言ってもいいほど残虐非道。でも、糸里と会う時の土方さんは、百姓出身で少年らしさを残したようなところを見せていたのではないかなと考えながら演じていました。その時の私にはあまりイメージの悪い土方歳三には映らなかったです。しかし、試写会で見た時は「本当にひどい人だなぁ」と感じました(笑)。
――“悪い”土方は溝端さんとは真逆の印象でした。
溝端さんはとても明るい方でした。最初にお会いした時、時代劇も、恋の物語も初めてで緊張していた私に、溝端さんが「緊張しなくていいよ」って声を掛けてくださいました。関ジャニ∞の「無責任ヒーロー」を歌ってくださったり、話しかけてくださったり…。
土方さんはひどい人だけれども、溝端さんは優しくて、いい方で、とても支えていただきました。
――先輩俳優に囲まれた中での撮影でしたね。
はい。初めてのことばかりで不安でしたが、先輩方に支えていただき、温かい現場、演技のしやすい雰囲気の中でお芝居ができたなと思います。
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