東京ゲゲゲイが初の中国公演と日本全国ツアーを開催! ツアーにかける思いをインタビュー

2018/12/08 11:00 配信

芸能一般

鬼才とも呼べる芸術性でエンターテインメントを生み出すダンスアーティスト集団の東京ゲゲゲイが、グループ結成史上最大規模となる全国ツアー"東京ゲゲゲイ歌劇団vol.III『黒猫ホテル』"を開催する。2018年12月から中国公演が始まり、2019年1月から3月にかけて日本全国10箇所を駆け回るライブツアー。2018年8月にリリースしたアルバム『黒猫ホテル』の楽曲を中心にパフォーマンスが繰り広げられる予定だ。

今回、まもなく中国公演を控えている東京ゲゲゲイがリハーサルを行なっている都内のスタジオにて取材を敢行。メンバーの中から、BOW、MARIE、MIKUの3人に登場してもらい、"東京ゲゲゲイ歌劇団vol.III『黒猫ホテル』"について語ってもらった。公演のみどころや中国公演への思い。ファンが気になるパンスト問題など、ツアーにまつわるさまざまな内容をインタビュー掲載!

ツアー初となる試みに注目! パンストはお任せします(笑)


東京ゲゲゲイ (写真左より)BOW、YUYU、MIKEY、MIKU、MARIEphoto by ARISAK


前回から公演数と会場を増やし、全国ホールツアーを敢行する東京ゲゲゲイ。はたして今回のツアーはどのような内容になっているのだろうか?

BOW「今回は8月にリリースしたアルバム『黒猫ホテル』を中心にしたオリジナル楽曲でのライブになっています。初めて生バンド(ピアノ・ドラム・マニピュレーター)を入れてライブをするので、音楽の面でも楽しめるライブ感満載のツアーです。中国公演は予算の関係上バンドと一緒にできないんですけど(笑)、その代わり中国のダンサーと一緒にパフォーマンスをするので楽しみです」

MARIE「前回の"東京ゲゲゲイ歌劇団vol.II"は、結成から今までの東京ゲゲゲイの集大成を見せる公演だったんですけど、今回はアルバムを中心にしていることで初披露のパフォーマンスもたくさんあるので、新しい私たちを見られると思います」

過去にDanceFactで東京ゲゲゲイのリーダー・MIKEYに取材をした際、彼はダンスだけでなくアーティストとしても活動したいという旨を話してくれたが、ダンサーとしてキャリアをスタートした女性メンバーたちは、アーティストとしてここまでたどり着いた東京ゲゲゲイについてどう思っているのだろうか

MIKU「ずっとダンスをしてきて、まさかマイクを持ってステージに立つだなんて思っていなかったんですけど、こうやって進化していく東京ゲゲゲイにいたからこそ見られた景色もたくさんありました。歌うことも楽しいし、すごくいい経験をさせてもらっているなと思います。もっと色々なことに挑戦したいと思える第一歩になりました」

ライブツアーに向けて着々と準備が進んでいるが、東京ゲゲゲイとゲゲラー(東京ゲゲゲイファンの名称)の間で、とある話題がSNSに上がっている。それはツアーでファンがパンストをかぶるかどうかという問題だ。これは『黒猫ホテル』に収録されている『Egoist』のMVで、メンバーがパンストを被っているシーンが話題を呼んだことから始まっている。ファンはパンストを被った方がいいのか? 実際に彼女たちにこのことについて話を聞くと

BOW「日本公演の初日が大田区民ホールなんですけど、幕が上がってお客さんがみんなパンスト被っていたら、私たち引くと思います(笑)」

MARIE「でも、ちょっとみたいかも(笑)」

BOW「もし、やるとしたらアンコールくらいかな? 「アンコール! アンコール!」の声で徐々にパンストかぶるとか。そのタイミングなら私たちも笑えるけど、最初から被られるとちょっとね。どこで脱いでもらおうか? ってなっちゃうので(笑)」

MIKU「パンストに関しては、ファンの方にお任せですね(笑)」

この日行われた公開リハーサル(MIKEY、YUYUは欠席)では、アルバムの中から『黒猫ホテル』『Black Cat』『愛のフルコース』の3曲を披露。リハーサルとはいえ音楽がかかれば、表情が一気に楽曲の世界観に変わっていく姿はまさにプロ。ここにステージ演出や衣装、生歌に生バンドがフィックスされるのだから、このライブが凄まじいものになることは間違いない。

さぞかし全員揃った時のリハーサルは緊迫感あるものではないだろうか? しかし、彼女たちに普段のリハーサルについて聞くと意外な回答が返ってきた。

BOW「リハーサルは、ゆるーく始まります(笑)。最初飛ばしすぎて、どんどん緩くなって、後半スパートみたいな。ヤバい! ヤバい! ってなりながらそのまま本番になっていく感じが多いですね。ただ、スイッチが入るとかなり集中して取り組みます。」

イメージでは、MIKEYの厳しい指導が飛び交う現場を予想する人も多いかと思うが。

BOW「MIKEYさんが、一番ゆるいです(笑)」

MARIE「(笑)。かつては厳しかったけどね。先生と生徒みたいな感じで」

2018年は初体験の連続! アイドルになれた瞬間も


アルバム『黒猫ホテル』発売中photo by ARISAK


東京ゲゲゲイの2018年は、本格的にアーティストとして進化していった激動の1年だったように思う。年始の"東京ゲゲゲイ歌劇団vol.II"から始まり、初のCDアルバムのリリース。オリジナルMVも多数公開し、幕張メッセで開催された"LIVE MONSTER LIVE2018"といった大型イベントに参戦。9月には2ヶ月間に及ぶフランス・スイスツアーを回っていたのだ。

MARIE「東京ゲゲゲイとしては、アルバム制作が大きかったですね。今までもアルバムは出していたんですけど、今回は初めてCDで出したので、私はその緊張感がすごくありました。あと初めてのインストアライブ(笑)」

MIKU「握手会もしちゃったりね(笑)」

MARIE「サイン会とかもしちゃって、なんかアイドルになれた瞬間でした(笑)」

「日中の友好関係を壊さないように(笑)」 中国公演にかける思い


そんな初体験な仕事を重ねつつ、間髪入れず12月は上海・北京での中国公演を控えている東京ゲゲゲイ。彼女たちはただライブをしに行くのではなく、日中平和友好条約締結40周年記念事業の一環として招待されている。彼女たちに中国公演について聞くと

BOW「日本公演との大きな違いは中国のダンサーと一緒に踊るということなんですけど、まだ合わせてないんです(12月5日時点)。私たちが現地入りしてから3日間で合わせないといけないので大変ではあるんですけど、それはそれで楽しみですね」

MARIE「ダンスって言葉の壁を超えて人同士が近づけるいいコミュニケーションの手段だと思います。そういう点で私たちが選ばれて中国で公演できるのはありがたいです」

MIKU「お客さんとコミュニケーションを取りながら、一緒に同じ空間を楽しめたらいいなと思います」

BOW「日本で全国ツアーやらせてもらえるだけでも嬉しいのに、海外でもやらせてもらうことは本当にありがたいです。気をつけたいのは、日本と中国の友好関係が悪くならないように(笑)、なるべく現地のスタッフさんの言うことはちゃんと聞きたいと思います。でも、私たちらしさは忘れずに、いい意味で期待を裏切りたいです」

東京ゲゲゲイが、中国でどのようなパフォーマンスを見せるのか、そしてどんな反応が返ってくるのか楽しみである。そして、平和友好条約締結40周年記念事業として向かうのだから、是非とも中国の街並みも楽しんでもらいたいところ。彼女たちに中国でやりたいことはあるかと聞いてみると、「筋トレ」、「中国料理」といったマイペースかつ対極な答えが返ってきた。その中でメンバー最年少のMIKUが口を開く。

MIKU「紹興酒。お酒(笑)」

BOW「MIKUは、めっちゃ飲むんですよ(笑)」

MARIE「東京ゲゲゲイのメンバーで飲みにいくことはあまりないんですけど、強いみたいです」

BOW「多分、舞台監督さんとかスタッフさんを引き連れて飲みに行くんじゃないですかね(笑)」

最後かもしれないと思って来てほしい! 観に行きたいと思ったら迷わず東京ゲゲゲイ歌劇団へ


中国公演が終われば、年をまたいで日本での全国ツアーが待っている東京ゲゲゲイ。最後に彼女たちから公演を観にくる方々にメッセージをもらった。

BOW「よく、一人でも大丈夫ですか? おばさんなんですけど、子連れなんですけどって、私たちのライブを観に行くのに不安を抱いているファンの方がいるんです。でも、私たちは何をそんなに心配しているんだって言いたいですね。東京ゲゲゲイが好きであれば、一人であろうが大人数であろうが、子供であろうが年配の方であろうが関係ないです。私たちは来てくれるだけで嬉しいので、あまりビビらないで気軽な気持ちで公演に来てください! アルバムをCDで出した時もMIKEYさんが言っていましたが、もしかしたら次はやらないかもしれない。これが最後かもしれないと思って、その時行きたいと思った気持ちを大切にして観に来てほしいです」

取材・文●のざたつ

photo by●ARISAK

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