<ガキ使SPインタビュー>月亭方正、“笑ってはいけない”の収録を語る「翌朝、朝日を見て幸せやなーって感じます」

2018/12/30 20:00 配信

バラエティー

月亭方正


――今年は「トレジャーハンター」というテーマで、すでに収録を終えられたということですが、言える範囲で見どころを教えてください。

いぶし銀みたいになってきてるんちゃうかな。これが来てこれが来て、この人が出て来て…とか、吉本新喜劇みたいな感じもありますね。俺らはある意味、慣れてきたけど、スタッフはそこでどう新鮮さを出すのか、しっかり考えておられます。あと、やっぱりダウンタウンさんが55歳ですよ。この年齢のすごさ。俺が25、6歳の頃、リアクション芸をやっていて、「嫌やなあ。痛いし、しんどいし…。でも、これ60歳くらいになっても、“ギャー!”って言ってたら、ちょっとおもろいなあ」って、なんとなく思ってたんです。今、55歳のおっさんが、お尻を叩かれたり、タイキックされて笑いをとるのは、なかなか見られないし、すごいことだなって思います。

――歳を重ねることで、より面白くなっていくところもあるということですね。

サザエさんの面白さじゃないけど、人間味が出てきている段階になったというか。昔は多分、松本さんは否定されてたと思うんですよね。

――尖った笑いというよりは、より分かりやすい人間味のある笑いになっていると。

そうそう。尖ったっていうのは、あんまりないような気がするなあ。尖っているのはスタッフやね。今年も「こんなんやってええんか?」みたいなのはあります。「わろうてええんか?」とか「なんじゃこれ」っていう笑いが。スタッフは優秀やと思う。

――スタッフの尖り具合とメンバーの人間力とのバランスがいいということでしょうか。

そう。だからちょっとやそっとじゃ、この笑いは作れへん。「ガキ使」は30年目やからね。スタッフとメンバーとの信頼関係はあると思いますよ。

月亭方正


――松本さんは、「ガキの使い」の放送の中で「笑ってはいけない」収録の二週間前くらいから病んでくるともおっしゃっていましたが、方正さんはどうでしたか?

俺は収録前に「イヤやなあ」っていうのを人生で何回経験してるか分からないから、松本さんのその話を聞いたとき、正直「青いな」って思った(笑)。俺、モリマン対決(女芸人“モリマン”のホルスタイン・モリ夫と死闘を繰り広げた「ガキ使」人気企画)のとき、二ヶ月前からイヤやったし、「電波少年」で海外行くときも、一ヶ月前からずっとイヤやったし。笑ってはいけないもそうやけど、そういうのの翌朝、朝日を見たら、「幸せやなー」って感じるし。ずっと経験してそうした耐性ができているから、松本さんがモリマン対決とかやったら、どうなるんやろって思っちゃいますね。

――どうなるのか、見たい気持ちもあります(笑)。お話にも出ましたが、60歳を過ぎても「笑ってはいけない」シリーズを続けたいというお気持ちでしょうか?

他の番組はレギュラーが替わったりするでしょ。「笑っていいとも!」(1982年~2014年、フジテレビ系)も、同じメンバーで続けていたわけやないし。「ガキ使」は、同じメンバーで、30年やってるってすごいですよね。やっぱり、ダウンタウンさんがすごい。だから、続けるかどうかは、ダウンタウンさんが決めること。でも、このフォーマットは海外でもいけると思う。それこそダウンタウンさんがやらんようになって、他の人がやるようになっても全然いいと思う。それもダウンタウンさんが決めることやけど。

(文=佐藤正文)

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