――それぞれ役作りで意識した点を教えてください。
稲森:ちょっと不器用で考え過ぎちゃうし、うまく立ち回れないし、ピンチの時に変なことをやっちゃうんですけど、それって全部真面目さから来ているので、その真面目さみたいなモノは意識しました。
鈴木:平凡の一点のみでしたね。だから役作りはしていないかもしれない(笑)。昨日、この作品を一気見したんですけど、4人それぞれが等身大でナチュラルに演じることで、20・30・40代の男女の悩みや共感する部分が生まれるのかなって思いました。そういう部分がドラマの個性として出ている気がします。
――語弊があるかもしれませんが、作品では登場人物の少しダメな部分がフィーチャーされています。逆に演じた人物の魅力ってどんなところにあると思いますか?
稲森:まさに真面目で真っすぐなところですよね。一生懸命(星野の)漫画も手伝うし、一生懸命不倫をしているなって。
鈴木:巻き込まれても「イヤだ」と言えないところだと思います。流されたり「NO!」と言わないことも、ある側面から見ると相手を傷つけたり、優柔不断で夫婦の溝が深まったりすると思うんですけど、それも優しさなのかなって思います。良いところだった印象が、見方によっては悪くなるかもしれないですけど、そのマイナスの側面は「匡の良さでもあるよなぁ」って。
――お互いの第一印象と、いざ演じ終えてみてイメージが変わったことはありますか?
鈴木:最初は穏やかな印象でした。でも、集中してやらなきゃいけない時にグワーッとマグマが噴き上がる瞬間が何度もあるというか…うちに秘めたものが放出される瞬間がスゴくて、それは予想していませんでした。だから演技の最中に「こんな顔見たことない」という瞬間がたくさんありました。
稲森:浩介さんとはご一緒するシーンが多かったし、やっていて楽しかったですし、“本気”にさせてくれる芝居をする方だなって思いました。お会いする前は、もっと面白いというか…。
鈴木:ん? ちょっと待ってください。それって、会う前は面白い印象で、いざ会ったら面白くないってことじゃないですか(笑)。
一同:爆笑
稲森:そうじゃないんです(笑)。もちろん、ムードメーカーで場を盛り上げる部分はあるんですけど、もっと奥が深いというか、二枚目の部分をすごく見た印象があるんです。
鈴木:あははは。ありがとうございます(笑)。
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