――アフレコの現場はどんな雰囲気ですか?
山崎:作品の雰囲気そのままに、ほのぼのしています。
安済:スキあれば、自分の家のネコ自慢が始まります。
山崎:スマホで飼い猫の写真を見せ合ったり、ネコに関するアプリの情報交換をしたりと、ネコトークに華が咲いていますね。
安済:そうそう(笑)。
山崎:あとは、ネコに会いたいという声もよく聞こえます。私は自宅で飼っているのですぐに会えますが、実家で飼っているという人も多くて。収録中の映像を見て思い出すのか、突然「ああ、会いたい」という声が聞こえてきます(笑)。
――ハルの可愛さはどんなところにあると思いますか。
安済:元野良だから、抜け切らない警戒心が本当に可愛いですね。野良じゃなかったら起こさない行動がいっぱいありました。
山崎:私は、ハルが素晴にリボンをもらったシーンがすごく好きなんです。ハルは、前に自分が可愛いと思ったネコが鈴付きのリボンを付けているのを覚えていて、リボンをつけるのが“きれいの印”だと思っているんです。だから、素晴からそれをもらったときに、すごく喜ぶんですよね。うちのネコも、首輪にそう思ってくれているといいなって。
――飼い猫と野良猫は、そんなに違いますか?
安済:うちも飼っているネコはみんな拾ってきた子ばかりで、そのうちの1匹は実家の漬物倉庫にいました(笑)。やっぱり野良が長いほど警戒心は強いなと感じます。家族には心を許していますが、誰か来てチャイムを鳴らした瞬間、隠れますから。
山崎:うちのネコは元野良ではない、箱入りネコです。だから、ご飯が出て当り前(笑)。人を下に見て、ある特定の友達だけを噛んだりすることがあって。その友達は小さくて可愛い子なので、お母さん視点で躾をしている気分になっているかもしれないですね(笑)。
――素晴とハルの関係は、どう思いますか?
山崎:素晴は、まだ飼い主になれてなくて、家に野良猫を入れただけになっています。第1話では食パンをあげようとしたりとか(笑)。今後、素晴がどんな飼い主になるか見守ってください。
安済:思慮深いなと思いますね。作家で、読書好きだけあって、言葉選びも常人離れしています。ハルの名前を考える時も、バリエーションが物書きらしいものでした。普通はマロンちゃんとか緩いものを考えると思うのですが、「縁(えにし)」とか「芥子(けし)」という候補を挙げたり(笑)。
山崎:ハルがちょっとでも何かした時に、深読みするところが面白いですね。スパイだと思ったり、罠なのかと思ったり(笑)。そんなこと普通は思いつかないですね。
――本作の魅力を短い言葉で表すと!?
安済:不器用な人間と、警戒心の強いネコが家族になっていく姿をご覧ください。
――長いですね(笑)。
安済:一言ではこの作品の良さは伝わらないかなと思います。ほっこり、しんみり生きている2人の姿をぜひ楽しんでください。
山崎:ハルの名前候補にもあった「縁」もキーワードかも。担当編集者、なな、その弟など、個性的な人たちがいますが、ハルが結んだ縁ですからね。ハルをきっかけに、素晴の世界がぐんと変わっていきます。
――では、最後にメッセージをお願いします。
安済:ネコを飼っている方は、あるあると共感すると思いますし、自分の家のネコと比べて可愛さを実感できる作品です。また、ネコを飼っていない方は素晴と同じ目線で、ネコの不思議な行動を見ていただければ、ネコを飼いたくなるんじゃないかな(笑)。
ハルだけではなく、ろくにも注目を! 津田健次郎さんが、渋いのに可愛いネコという新境地を切り開いています(笑)。登場をお楽しみに!
山崎:前半パートと後半パートで、同じシーンを素晴とハルの視点で追い掛けます。それぞれ気持ちを答え合わせのように見られる、新鮮な構成になっています。ぜひ、素晴とハルの泣けて笑える関係を見守ってください!
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