――物語全体についてもお聞きしたいと思うのですが、最初に台本を読んだときの感想を教えてください。
初演から人数も増えて、新キャラクターもいる中で、「ここでこういうふうにつながるんだ」「ここにこういう関わりがあるようにできあがるのはすごいな」っていうのが素直な感想です。
サブさんの台本ってリアルが詰め込まれているというか、「何でここはこういう言い回しにしたんだろう?」とか、「この人の前では“僕”だけど、この人の前では“俺”だな」とか、そういう細かいところまで目配せがされているような気がして。一言一句にまで意味のある言葉なんだなって感じました。
初演をDVDで見たときと、実際に本読みをしたときでも、感じ方が違いましたね。人が変わることでせりふ回しがかなり変わってきて、特にラストシーンは初演にも出演していた丸福ボンバーズの方からも「確かにそうだね」「そんなこと気付いたんだ」っていう声を聞くことが多かったです。
そういう面では、今回に限ったことではないけど、文字って人によって捉え方が違って、変わってくるから面白いなって思いました。
――この「結婚のススメ ~NO SURPRISE, NO LIFE!~」という作品の魅力はどういうところにあると感じていますか?
んー…難しいなぁ。年齢によって捉え方が変わる作品だと思いますし、若い方にももちろん楽しんでもらえる作品ですけど、歳を重ねていろんな経験をしてきた人の方が、より深く刺さる作品なのかなって思ったりもします。
通し稽古をしていても、毎回新鮮な気持ちでいられるんですよね。それはサブさんの台本にリアルや日常が詰められているからなのかなって思っています。本当に考えさせられる作品ですね。
――それは結婚について? それとも別のこと?
結婚もそうなんですけど、当たり前の幸せ、当たり前の暮らし、当たり前に一緒にいてくれる人、それって当たり前のことじゃなくて、幸せなことなんだなって。幸せって本当に小さなところから自分から拾うものなんだなとか、そういうことを私はすごく感じました。
――この作品に触れて、結婚というものに対する思いは変わりましたか?
結婚願望は元々あるんですけど、今は仕事が大事だと思って、焦ったりもしていなかったんです。でも、意外と早くしてもいいかなって考え方に変わったかな。
今回「結婚って何だろう?」って考えてみて、「結婚って“居場所”だな」って思いました。その“居場所”っていうのは、この作品に通じるものもあるかなって。
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