――あらためて、奈々というキャラクターはどんな女の子ですか?
奈々は大人っぽくて、見る人によっては小悪魔的要素みたいなものも持っていたりする女の子だと思うんです。
でも、私の中で、それはあくまでも奈々の性格の一部で、大人びたところもあれば、児童養護施設で一緒に生活している子どもたちと無邪気に遊ぶ一面もあるんです。その心のバランスを取ることを意識しながら演じていました。
――確かに、阿部進之介さんが演じる明石とのシーンでは小悪魔っぽい感じが出ていましたね。
今思えば、セリフの言い方や立ち回りとかは意識してやっているんじゃないかって思われるぐらい、ちょっと悪い感じが出ていたような気がします。
そういうふうに見られても仕方がないと思う芝居をしていたんだなって、完成した作品を見て気付きました(笑)。
決して小悪魔っぽい雰囲気を出すことが重要だったわけではなく、ただただガムシャラに奈々と向き合った結果だと思っています。
――阿部さんの印象は?
阿部さんは撮影現場の雰囲気やシーンに沿った空気感を出してくださる方。終盤の明石と奈々の重要な場面でも、本番に向かうまでの距離感がすごく居心地が良かったんです。
そういう空気感を作れる阿部さんはすごいなと思いましたし、とても勉強になりました。
――劇中で、奈々はある事実に直面させられることになりますが、同じ状況に直面した場合、清原さんだったらどうしますか?
私は聞きたいですし、知っておきたいです。ただ、知った上で、もしかしたら跳ね返してしまうかもしれないし、しっかりと受け止められるかもしれない。それは、物事の内容や状況などで変わってくると思います。
――作品のキーワードの一つである「正義」について考えることはありますか?
私自身「正義」とはこれです、と言い切れるような力を持っていたり、経験をしたりしてきたわけではないので…。
きっと、これから年齢を重ねていく中で、守りたいものや自分が大切にしたいものが見つかった時に、あらためて考えたら答えが出てくるのかなと思っています。
――今作では、役名の“大野奈々”名義で主題歌も担当されていますね。
主題歌を歌うことになるかもしれないと知った時は、責任の重大さより「えっ、私が(歌うの)ですか?」という驚きが大きかったですがや、歌うことが大好きなので単純にうれしいという思いもありました。
でも、歌の練習を重ねたり、レコーディング当日を迎えると、どんどん不安や責任感が重くのしかかってきて、プレッシャーを覚えながら歌いました。
――楽曲を手掛けたRADWIMPSの野田洋次郎さんからアドバイスは?
「力を抜いて歌ってね」と言われました。何も足さず、引かず、私の声で良いからということだったんですけど、すごく難しかったです。野田さんや奈々の思い、作品全体の雰囲気も壊さずに届けられたらいいなと思います。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)