ヨーロッパ企画&東京セレソンデラックス、注目劇団の公演が2夜連続でテレビ放送!

2010/10/13 14:19 配信

芸能一般

ヨーロッパ企画の最新公演「サーフィンUSB」。サーファーたちの日常を緩い会話劇で描き出す(C)清水利洋

いま注目の劇団をピックアップする2夜連続ステージ企画「THE 作家主義」がWOWOWで放送されることが決定した。

第1夜は、京都を拠点とする劇団・ヨーロッパ企画が、8月に東京・本多劇場で行った舞台「サーフィンUSB」。舞台は近未来の工業用水に汚染されてしまった海。そこで暮らすサーファーたちのもとに、サーフィンの感覚を記録できるサーフボード“サーフィンUSB”が持ち込まれたことから、彼らの日常が変化していく。

本作の脚本・演出を手掛けたのは、ヨーロッパ企画のすべての公演で脚本・演出を任されてきた脚本家・上田誠。上田は本作について「今まで以上にセットが作り込まれていて、世界観もかなり壮大。水が世界を覆いつくした後というような大仰な装置を、いかに振りで使うかということを考えました。画だけでちゃんと成立しているほうが大事で、せりふは関係ないことを話しているぐらいのほうが粋だと思う」とこだわりを披露。さらに「サマータイムマシン・ブルース」('05年)、「曲がれ! スプーン」('09年)など、ヨーロッパ企画の舞台を映画化した本広克行監督は「『サーフィンUSB』は水みたいな舞台。コンテンポラリーというか、上田君がどういう風に感じて、役者さんたちがどういう風に対応するのかというのがすごくにじみでている芝居だと思う」とコメントを寄せた。

また第2夜では、ことし結成10周年を迎えた劇団・東京セレソンデラックスが、7月に東京・シアターサンモールで行った約3年ぶりの新作公演「くちづけ」が放送される。本作は、劇団主宰で脚本・演出を手掛けた宅間孝行が、10年ほど前に新聞で見かけた、実際にあった事件をもとに舞台化した作品。「いつかこの事件の切なさを伝える作品を作りたい」と宅間が温めてきたもので、グループホームで暮らす知能障害のうーやん(宅間)とマコ(加藤貴子)の淡い恋心と、2人の周りの人物のさまざまな問題が描かれている。

なお、2作の公演の模様は、10月20日(水)に「サーフィンUSB」が、21日(木)に「くちづけ」がWOWOWで放送される。