――今回はおとこ気あふれるヤクザ役でしたが?
これまでヤンキー役はやったことがあったのですが、ヤクザ役というのは初めてで「ヤクザってどんな感じなんだろう?」というのは考えました。
動きやしゃべり方は意識しながらも、やり過ぎてしまうとうそっぽくなってしまうと思ったので、芝居に関しては「ヤクザっぽくやろう」というのはあまり考えないようにしました。
ただ、考えないようにしようと思っても、往年の先輩方が演じられてきたヤクザを見て育ってきている分、「今のはちょっとすご味が足りなかったかな」とか「あの人だったらこのせりふをこんな感じで言うんだろうな」などとつい考えてしまうんですよね。
――和彦を演じる上で意識したことは?
3人の中で一番の弟分なので、元気で奔放な感じを出すように意識しました。監督が割と自由にやらせてくれる方だったので、(殴り込みに行く時の)歩き出すときに屈伸をしてみたりと場面場面で自分が感じるままに動いていました。
ただ、殴り込みのシーンのリハーサルで屈伸をしたらズボンの股の部分がきれいに破れてしまって…。ちょっと怒られました(笑)。
――和彦の性転換後のチカを演じる坂ノ上茜さんを質問攻めにしたと聞きましたが?
僕はすごい人見知りで、他の現場だと他のキャストの方と全く仲良くなれないんですよ。
でも、この作品に関しては役のすり合わせをしなければいけないと思ったので、「女性に対しては特に話せないから頑張ろう!」って思った結果が、質問をめちゃくちゃぶつけるという行動になっちゃって…(苦笑)。
人としゃべれないし会話も続かないんですけど、質問だけは永遠に出てきたんですよ。ただ、質問をぶつけていると相手の答えから「こんな人なんだ」というのは何となくつかめるので、僕としては楽しかったんですけどね。
――その質問でつかんだ坂ノ上さんの印象は?
いい子!(笑) もちろん女優さんなので胸の内に熱いものはあるのでしょうが、他人に対してとげがなく、相手に合わせてくれそうだなって。
――坂ノ上さんの演じた和彦(チカ)はいかがでしたか?
同じ役者として、ここまで振り切って男役をやるなんて単純にすげぇなって思いました。僕ら男性キャストと比べて出番も多いし、歌やダンスなど覚えることもたくさんある中で演じ切っているというのは尊敬しますね。
だから、チカというよりも“女優・坂ノ上茜”として見てしまいました。
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