伊藤アルフ、ミュージカル「タイム・フライズ」でチェ・ゲバラに心酔する学生を演じる

2019/02/07 14:59 配信

芸能一般

伊藤アルフ、ミュージカル「タイム・フライズ」出演


俳優、モデル、歌手、さらには大学講師まで、多角的に活動する伊藤アルフ。2019年は2月のミュージカル座「タイム・フライズ」に始まり、4月に銀座博品館劇場にてブロードウェイミュージカル「big the musical」、ゴールデンウイークには「銀河鉄道の夜」と舞台出演が続く。稽古に多忙な中、インタビューに応じてくれた。

――まずは、間もなく公演の「タイム・フライズ」(2月16日[土]~19日[火])の話を聞かせてください。どういった内容の作品ですか?

伊藤:1960年代終わりの学生運動が盛んだった時代に、現代の若者二人がタイムスリップして始まる話で、タイムスリップした先で出会った闘う学生たちの中に父母がいて、どんどん巻き込まれてしまうんですけど、メインのテーマは家族愛や学生間の友情を描くものです。

――伊藤さんの役柄を教えてください。

伊藤:僕は、同じ運動家の一人、中丸修を演じます。ちょっと変わっている男で、チェ・ゲバラをとても崇拝していて、絶対視している。崇め奉っているまでではないですけど、スタイルというかポーズを真似ていて。セリフにも「チェ・ゲバラは、こう言っている」といったものが、しばしば登場するんです。周りのみんなとは、どこかずれている。

――リーダーというわけではないのですか?

伊藤:僕が思うには、リーダーになりたいと思っているけど、なれない(笑)。変わったヤツなんだけど、みんなは受け入れてくれてる感じですね。

――周囲との衝突があるわけでもなく?

伊藤:全くないですね。仲良くはやってるんですけど、ただ変わってるんです。みんなが政治的な話をしている中で、中丸だけはチェ・ゲバラのことを語っている。チェのフレーズを会話の中に織り交ぜるんです。

――チェ・ゲバラのことを調べたりはされましたか?

伊藤:スタッフから何か指示があったとかではないんですけど、チェ・ゲバラを描いた映画を見たり、セリフに出てくるカストロについて調べたり、そういう作業はしましたね。

――その中で印象に残った出来事はありますか?

伊藤:セリフの中でそのことが書かれているのですが、カストロをリーダーとする82名がメキシコからキューバに12人乗りの船で渡ったという話ですね。その行為自体ありえないと思うんですが、反面それだけ必死だったんだなとも思う。キューバに渡ってすぐメンバーの大勢が政府軍に捕まるんですけど、その可能性も分かっていながら、行動を起こすしかなかった。その感覚は理解し難いことだと思います。

――学生運動についてもほとんど知らないですよね。

伊藤:親の世代の事件だと思いますが、親から話を聞かされたこともないです。作品は、たまたま学生運動を題材にしているだけで、作品を通して政治的な何かを訴えようとしているわけではない。学生運動が題材だから取っ付きづらいとは思うんですけど、コメディータッチの作品です。

もちろんしっかりと闘争を描くシーンもあるんですけど、楽曲はとてもキャッチーなものが多くて、見やすいお芝居だと思います。

ミュージカルってちょっと敬遠されるところはあるじゃないですか。いきなり歌い出すとか。でも曲調がキャッチーで違和感がないように工夫されています。

伊藤アルフ、ミュージカル「タイム・フライズ」出演


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