――ラインアップを見て、驚かれた部門や楽しみにしている部門はありますか?
すみれ:主演女優賞のレディー・ガガ(「アリー/スター誕生」)がちょうど世代で、中学生の頃に「Poker Face」や「Just Dance」で出てきて大ファンだし、グレン・クローズさん(「天才作家の妻 40年目の真実」)も7度目のノミネートなので、どちらになるのか、それとも他の人になるのか、ワクワクドキドキしています。
高島:私は助演女優賞です。「女王陛下のお気に入り」のエマ・ストーンとレイチェル・ワイズが名を連ねていて、作品の中でも“ザ・大奥”みたいな女同士の戦いが怖かったですよね。命もプライドもかかっていると、あそこまで女の人は非情になれるんだ、って。でも、どこか共感するドロドロする部分も自分にあったり…。
カビラ:いや、ドロドロないでしょ?
高島:ありますよ。隠しているだけでいっぱい(笑)。あの二人がアカデミーの場でも対決になり、例えば片方が受賞した時にもう片方がどんな表情になってしまうのか…とか、生でお二人を映してくれると思うので楽しみです。
でも町山さんは、漁夫の利で(「バイス」の)エイミー・アダムスがくるんじゃないか」ともおっしゃっていますし、そういう意味でも助演女優賞を推したいと思います。
カビラ:僕は主演男優賞ですかね。ビゴ・モーテンセン(「グリーンブック」)推しです。体格の改造でいうと、クリスチャン・ベイル(「バイス」)も双璧。ベイルが役のためにここまで改造したのは初めてなんじゃないかなと。役柄の幅があって、冷徹なところから心温まるシーンまで、心象風景の変化を見事に演じている方ですからね。
すみれ:ブラッドリー・クーパー(「アリー/スター誕生」)はどうですか?
カビラ:クーパーが4度目の正直で、ビゴが3度目の正直なので、総合力でいえば、クーパーですよね。ボーカルトレーニングしたり、カリフォルニアなまりをアリゾナなまりに直したり、己のすべてを描いた作品という点でリスペクトです。
ただ、個人的なストーリーでいうと僕は「グリーンブック」の方が好きなんですけどね。
――映画祭は、時代の流れが反映されるイベントでもありますよね。
すみれ:アメリカとメキシコにボーダーを作ったために、メキシコ出身のホルヘ・ゲレロ(「ROMA/ローマ」)が、ビザがとれなくて来られなくなるなど、問題がいっぱいあるので、スピーチやファッションで、どう主張するのか注目したいです。
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