2018年秋クールに放送されたドラマを対象に開催した「週刊ザテレビジョン 第99回ドラマアカデミー賞」の受賞作が発表。「中学聖日記」(TBS系)で、主人公・末永聖(有村架純)に思いを寄せる中学生・黒岩晶を演じた岡田健史が助演男優賞を受賞。
演技するのも初めてという岡田が、教師を好きになって止まらない中学生の純粋さと熱量を見事なバランスで演じて高い評価を集めた。
そんな“初めて”とは思えない演技を見せた彼に、受賞の感想と当時の思い出を語ってもらった。
――初出演にして助演男優賞受賞、おめでとうございます!
本当にありがとうございます。応援していただいた視聴者の方はもちろんキャストとスタッフの皆さまのおかげで、“黒岩晶”という人生を送ることができました。“黒岩晶”は、現場の監督、晶の雰囲気を作っていただいたメークさん、衣装さん、小道具さん、照明さん…全てのスタッフの皆さん、そしてそんな晶と対峙してくださったキャストの皆さんがいてくださったおかげで成り立っていたと思います。こういう賞をいただけて、感謝の気持ちと少しは恩返しができたのかな?といううれしい気持ちでいっぱいですね。
――芝居経験もなかったわけですが、最初にこの番組の出演が決まったときはどのようなお気持ちだったんですか?
デビュー作でまさかこんなステキな作品に、そしてこんな大きな役をやらせていただけることに驚きとありがたいという気持ちでいっぱいでした。そして、それにふさわしい努力をして結果を出さなければいけないなという思いがありました。当時は、今の自分に出来ることは何なのかを毎日考えて過ごしていたので、演技以外のことを考える余裕は全くありませんでした。
――初めての現場はいかがでしたか?
充実していて楽しかったです。初めてのことばかりでしたが皆さんも優しくて、初めてが「中学聖日記」で良かったなと思いました。あと現場の思い出といえば暑かったこと…。撮影をした2018年の夏は記録的な猛暑で、試練がある現場でした。ただ、役者というものはどんな状況下でも演じなければいけないと思うので、あの中で芝居をした経験は今後の役者人生において、大きな意味を持つ時間になると思います。
――なかでも思い出に残ったシーンはありますか?
これがよく聞かれるんですが、もう本当に全てなんです。どのシーンも思い出深くて一番なんて決められないほど。すべてが宝物になりました。
――スタート当初は中学生、そののち高校生になり、ラストは社会人に。演じ分けはどのようにして行いましたか?
最初、自分の体格からして中学生には見えないというのはあったので、中学生らしさって何なのかを考えました。自分の中学生のころを思い出して、あのときの自分はどのような感情で毎日を過ごしていたのかをひも解いて演じました。役作りらしいことといえば、監督に相談に乗っていただき丁寧に気持ちを考えたこと。途中、暑さから体重が落ちて監督に怒られましたが、それもいい思い出です(笑)。
――クランクアップの瞬間はどのような感じだったのでしょうか?
この現場しか経験したことはないけれど、同じキャストやスタッフの皆さんと一緒にひとつの作品をつくりあげることはもう二度とないということを聞いていたので、「終わるんだ…」と寂しい気持ちでいっぱいでした。こういう出会いがたくさんあるのが芸能界の面白いところだと思うのですが、自分にとっては初めての経験だったので…。でもそのような気持ちになる現場と出会えたのは本当に奇跡だなと思います。
――岡田さんにとって一生の思い出ですね。
ありがたいことに、僕にとって忘れられない作品になりました。応援してくださった方々、“黒岩晶”を一緒に作ってくださったスタッフとキャストの皆さん。本当にありがとうございました!!
取材・文=玉置晴子
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