舞台俳優・和田雅成らが出演する、人気シリーズの最新作「泪橋ディンドンバンド3 ~泥まみれの月~」が、東京・銀座 博品館劇場にて2月13日より上演を開始。初日本公演に先立って、ゲネプロが行われた。
「泪橋ディンドンバンド」は2016年の第1弾初演を皮切りに、チンドン屋“泪橋ディンドンバンド”を営む岩松銀次郎(八神蓮)の下に集う仲間たちを描いた群像劇。2017年には第2弾であり前日譚となった「-傷だらけの夕陽-」が上演されたが、第3弾となる本作では和田演じる番野哲也を中心に、第1弾から2年が経過した“泪橋ディンドンバンド”を舞台に話が展開していく。
和田は第1弾から番野哲也を演じ続けているが、同役がメインに据えられた物語はシリーズ初。劇中では世間からの冷たい風当たりやトラブルにも負けずに奮闘する姿を描いているが、心のうちに秘めた現状への嘆きや将来に対する不安や焦り。もがきながらも仲間と共に、うつむかず前を向いて生きていく姿が、時には激しくぶつかり合い、一方で時には繊細な独白によって表現され、数多くの舞台出演を経て得た緩急や、間の取り方はさすがと言えるだろう。
そして本作では、和田と他出演者との巧みなやり取りにもぜひ注目してほしい。というのも、第3弾となる本作には、安里勇哉(TOKYO流星群)や青木一馬(TOKYO流星群)ら、メインキャストが第1弾から変わらず続投しており、これまでに築き上げてきたそれぞれとの関係値が各場面上で生き、物語にさらなる奥行を与えてくれているからだ。和田が軽快な関西弁でツッコみを入れる様子などは、思わずセリフなのか。はたまたアドリブなのか。信頼関係を築いた仲間同士だからこそできる、相手に委ね、受ける演技も本作では随所で楽しめることだろう。
またチンドン屋を営んでいることから営業先に向かうシーンも数多く描写されているが、具体的にその様子が明かされないのも、本作が持つ特徴の一つ。衣装に身を包んだ彼らがストリートにおいてどのようなパフォーマンスを行い、どのような周囲からの目にさらされながらチンドン屋という仕事に向き合っているのか。劇中では描かれない余白の部分を想像すると、より一層“泪橋ディンドンバンド”の面々が抱える思いに寄り添うことができるだろう。
さらに、本公演前ゲネプロを終えたばかりの和田雅成と、結城卓役を務める安里勇哉(TOKYO流星群)から、ザテレビジョン編集部にコメントが届いた。
和田「今回の公演時間は、他の舞台公演と比べるとあまり長くはないので、初めての方もそうではない方も観やすいんじゃないかな?って思います(笑)。『泪橋ディンドンバンド』は今回で3を迎えましたけど、第1弾、第2弾をご覧になっていない方でも楽しめる内容となっておりますので、気軽に観に来てほしいです!」
安里「僕もぜひ劇場に足を運んでいただいて、笑いに来てほしいなと思います。劇中では『笑顔の花を咲かせよう』という言葉もありますので、客席が“笑顔の花”でいっぱいになるといいですね!劇中の和田演じる哲也のツッコミを感じながら、“笑顔の花”をぜひ咲かせてください(笑)」
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