「まく子」をやって、僕は自分の子供のころも思い出したりしてました。自分の体が大人になっていくの、ちょっと嫌だなって、僕も思ったときあるし。すごくよく分かる。サトシの行動とか。ああやって大人になっていくんだなとか。
山﨑くんの年齢のとき僕はもう仕事をしていて、学園ドラマとかやってたんですよね。でも、彼みたいにカメラの前でおむすび食べてセリフ言うなんて、僕は絶対できてなかった。そこに立っていろとか言われたことはするけど、あんなふうに役作りなんてできなかったし。今一緒に演技して重なり合う瞬間があるっていうのは不思議な“因果”だよね。さっき2人のシーンで緊張したって言ったけど、今のサトシとちゃんと演技し合えるのは、今の僕の年齢なんだよ。僕はね。あれを13、14歳でやっている彼はすごい才能だと思う。
父親との思い出は…僕もあまり遊ばなかったね。早くから仕事をしてたってこともあるけど。でもすごい気にしてくれてたんだなと、今になってよく分かる。父ちゃんも母ちゃんも。特に父ちゃんが自分のことを心配してるなんて当時は全然分かってなかった。親の愛情っていうのは気付かないね。特に僕は気付かないんだと思う。普通のことって気付かないんだ。だからサトシとダメおやじの光一のように、親子は向き合った方がいいんだと思う。僕はサトシみたいに正面からぶつかっていくことなんかなかった。そういう時間って大事なんだなと思ったりはしたかな。うん。親孝行っていうのは、やっぱりした方がいいよ。
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