――最後に読者にメッセージをお願いします。
本当にありふれた言葉なんですけど、日常の何でもない時間というのがすごくいとおしくなる作品だと思います。映像もとても美しいですし、時代もドラマの進み方も他のドラマとは違うものがあるので、ぜひいろんな方に見ていただきたいです。
物語は過去にさかのぼっていきますので、1話ずつ見ても楽しめますし、1話から順に見ても、逆に5話から見ても楽しめます。新しい時代が始まるということで、一つの区切りとして、いろんな方にとって平成を振り返るきっかけになればいいなと思っています。
平成の終わりが近づくある日の朝―。ペットショップに勤める芽生(山崎紘菜)が身支度をしていると、夫で作家の貴大(笠松将)が部屋から出てきた。貴大は芽生が仕事に行くことを忘れていたが、それはいつものこと。芽生はたいして気にもせず、オーダーした結婚指輪を取ってから帰宅すると言った。
数日前、芽生は自分よりも後に結婚した凛(清水くるみ)から、妊娠したことを告げられていた。幸せそうな凛を見た芽生は、自分の方が子供を欲しいと先に言っていたのに、と正直な感想を漏らした。芽生は幸せだったが、子供どころか結婚式にも指輪にもまるで関心を示さない貴大に、少しだけ物足りなさを感じていた。
しかし、貴大が指輪を買おうと言い出す。ささやかではあるが、幸せに満たされる芽生。このままそんな日々が続くと思っていた。1カ月後の夕方、指輪を受け取った芽生はうれしそうに自宅に戻るが、そこに貴大の姿はなかった―。
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